2016年6月12日富士通スタジアム川崎第二試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
富士通フロンティアーズ FF 0 3 16 7 26
アサヒビール・シルバースター SS 0 0 0 0 0
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 SS 8:48  #36今井43Yard FG×    
2 FF 7:25  #11西村35Yard FG    
3 FF 1:40  Safty(パントブロックのボールがエンドゾーン内に侵入し、最後にシルバースターの選手に振れて外に出た)    
3 FF 1:49  #18高木→#22岩松 50Yard Pass   #5納所Kick
3 FF 11:03  #18高木→#81中村 29Yard Pass   #5納所Kick
4 FF 5:58  #30金15Yard Run   #5納所Kick

両チームとも完全な練習試合モードで、意図が明確だった富士通といまいちピンと来なかったシルバースター (いや、そこには理由があるとは思うが、私にピンと来なかっただけである)という図式。
というのはQB起用で、富士通は出だしこそ#12平本だったが、試合の大半を#18高木に任せたし、これまで多用してきたRB#32後藤は休ませ#30金と#20高野橋を使ってきたし、レシーバーも最近出番が少なかった宜本兄とか新人岩松とか多用してきた。つまり、ベテランの見極めと新人の経験。
ところがまあ、攻撃として「一発ドカン」が多すぎる。こういう相手にこういうメンツだからこそ「相手の戦意を削り取る」プレーで試合を組み立てるべきなんじゃないかと思うんだが、それがないんだよね。それが一番の不満。
だから相変わらず序盤に貯金がないと勝ちきれない。今回はセイフティからたたみかけた所で貯金が出来たのだけれど。

ところがシルバースターは先発が#19東野で二番手が#16時崎。ここまで春はミルズ一辺倒だったから仕方ないとしても、安藤や高橋はどうしたと言いたい。またレシーバーは戸倉とウィルソンが欠場した以外はレギュラー系で堅め、RBは柳澤一本(終盤に高松と中島が出るんだけど、高松はファンブルして下げられた。怪我でなければ良いが)。
時崎が線が細く、まだまだX1でプレーする域ではないと思うが……
それにしても、登録上QBは5人(加入情報だともう一人居るよね)という、いつも思うのだが、「QB飼い殺し」スタイルは変わらないというか何というか。怪我とか調整不足とかあるかも知れないが、実質ミルズ安藤東野以外にシーズン出番はない訳で、何をそんなに恐れてQBをキープに走っているのか理解出来ない。
※例えばオプションのQBキープが軸だというなら負傷リスクで同タイプを複数名キープしたいのは判る。また日大式ランパスオプション系のQBでも同じ。ところが現在抱えているQBでそのタイプは安藤だけ。ミルズもスクランブル能力が高いが、それがメインじゃない。
なんかこう、阿部さんの昔思い描いていた「伝統の日大式」のイメージが強すぎるんだろうな。今のスプレッド・オプションの流行から見て似たようなQBが居るように錯覚してしまいがちだけど、本質が違い過ぎる。
結果としてQB飼い殺し、お気に入りのベテランに依存、ということになってしまうんだろう。
シルバースターに関しては、選手の定年をもうけて強制引退させての世代交代、を首脳陣がしないと駄目なんじゃないかな。ベテラン依存ではいずれ崩壊すると思うんだよね。

2016年6月12日富士通スタジアム川崎第一試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
東京ガスクリエイターズ TC 0 7 0 6 13
オール三菱ライオンス ML 10 14 7 0 31
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 ML 2:27  #15谷口→#19吉田 21Yard Pass   #41谷澤Kick
1 ML 7:44  #41谷澤25Yard FG    
2 ML 1:12  #33鈴木33Yard Run   #41谷澤Kick
2 ML 3:37  #15谷口→#12若林 12Yard Pass  #41谷澤Kick
2 ML 6:53  #41谷澤33Yard FG×    
2 TC 11:49  #1中本→#5高岡20YardPass   #87金親Kick
3 ML 1:43  #18櫻井→#83坂本 35Yard Pass   #41谷澤Kick
4 TC 9:03  #8徳島 11Yard Run   #8徳島→#5高岡 Pass×

 2Q後半から両チームの練習モードに入ってしまった(語弊のある表現だが、経験の浅い選手に実戦経験を積ませる良い機会という意味)が、どちらかと言うと東京ガスが相変わらずで、オール三菱はそれなりの成果が見られるというのが雑感ですな。

これは、ようするに「軸となるプレー」とか「軸になるプレーヤー」の定義の問題で、これまでオール三菱は#15谷口のスクランブルに依存していた訳で(石垣が負傷-引退の当たりから軸になるランプレーが構成出来なくなった為)、そこからパスが投げられないあるいはパスよりも走れそうと思えば走る、という展開が結果的に谷口のスタミナを削るしラインの消耗度を上げてきたんだと思うんだけど、少なくとも東京ガスクラスではキーターゲットとなる斎藤や祖父江が有効に機能するし、ラインとの呼吸も合うのでスクランブル自体も減った。もうちょっとランが出て欲しいけれど、そこはまたこれからの課題だろう。

ただまあ、後半任せた#18櫻井が経験不足でドライブ出来ない時に、ベンチがプレーで助けてあげられていない、という感じもした。
あとパンターで谷口以外の選手も欲しい。マジで。

東京ガスの場合、パスの中本オプションの徳島と使い分けが明確になっている物の、投入時期がどう見てもバランスを欠いているんだよねえ。
軸となるのがエースRB#22尾花のランだが、ここにタンデム可能な#18静谷が加わったのは良い。良いのだが、じゃあその裏プレー(フェイクを入れた後の展開)で軸となる物が見られない。
結果論だけれど、ダイヤグラムはこなすが「それが試合での決定的な一撃になる」プレーになっていないというか。結果としてふわふわした試合運びに見えちゃうんだよね。

2016年6月11日富士通スタジアム川崎第一試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
Bullsフットボールクラブ Bu 0 3 0 0 3
明治安田ペンタオーシャンパイレーツ MP 0 14 24 17 55
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
2 Bu 1:11  #42畑木48YARD FG×    
2 MP 10:40  #18田上7Yard Run   #99赤津Kick
2 MP 11:28  #18田上→#23大貫28Yard Pass   #99赤津Kick
2 Bu 12:00  #42畑木47Yard FG    
3 MP 2:21  #99赤津 35Yard FG    
3 MP 4:45  #22木村11Yard Run   #99赤津Kick
3 MP 7:28  #12西澤 1Yard Run   #99赤津Kick
3 MP 9:46  #22木村 28Yard Run   #99赤津Kick
4 MP 2:49  #18田上→#23大貫 26Yard Pass   #37板井Kick
4 MP 5:28  #12西澤→#17奧町 11Yard Pass   #37坂井Kick
4 MP 11:51  #37坂井 41Yard FG    

ぶっちゃけ見てて「ザ・調整」というかなんと言うか……という試合でした。序盤にお互いインターセプトで主導権を手放す。
その上で前半はブルズの方がモメンタム持っていたように思ったのだが、最初のFGを失敗してからなんだか尻すぼみに
2Q入ってブルズが攻め込んだ時のウォータータイムで離席(あまりの暑さに耐えきれず飲み物を買いに出たついでにトレイ)していたらFGすら出来ずにブルズ陣に攻め込まれて失点。
返しのドライブのの2プレー目でインターセプトくらって立て続けの失点。

前半ラストにブルズのFGが決まるも、後半は新加入選手の合わせに費やした両チームの、層の厚みの差が出てこの結果となってしまったというかなんというか。
ブルズは特に一本目と二本目の差が激しい。もうちょっとなんとかならんものかと。

パイレーツは、田上が西澤に良い影響を受けたのか、いい感じでキレが出てきた。今年は組み合わせが良いので(予想されるバトル9トップ争いではオール三菱が富士通エレコム東京ガスパイレーツと組まれていてとパイレーツが東京ガスオービックオール三菱、東京ガスがライズオール三菱パイレーツシルバースターと一番重い。ついで重いのがアズワンでパナとリクシル)パイレーツはじゅうぶんに プレーオフに出る可能性がある(多分ライズ飲料シルバーのうち2チーム)ので、是非とも頑張って欲しい。

2016年5月29日富士通スタジアム川崎第二試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
ノジマ相模原ライズ SR 0 0 0 21 21
IBM Big Blue IB 3 21 2 7 34
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 IB 2:02  #8小田倉42yard FG×    
1 IB 7:27  #8小田倉33Yard FG    
2 IB 1:15  #14政本→#40スタントン 9Yard Pass   #8小田倉Kick
2 IB 6:36  #21高木12yard Run   #40スタントンRun
2 IB 9:11  #3クラフト→#81栗原14Yard Pass   #8小田倉Kick
3 IB 9:40  Safty(エンドゾーンでRBロスタックル)    
4 IB 0:11  #11佐藤35Yard FG×    
4 SR 5:05  #10藤本→#85八木3yard Pass    #10藤本→#8出澤Pass
4 IB 5:15  #10末吉46yard Run   #11佐藤Kick
4 SR 5:32  #10藤本→#15出島49Yard Pass   #10藤本→#19松尾Pass×
4 SR 10:07  #10藤本→#85八木31yard Pass   #29望月kick

この試合はある意味消化不良というか何というか……

一番心中穏やかでないのはライズ#18荒木だよなあ……

なんかね、キモの言葉なんだけど強調したら可哀想なくらいに、その、ねえ。

多分、守備の側ではケビン・クラフト対策をしっかりしてきたと思うのよライズ。スコアが動いた2Qは#14政本のドライブ2回で得点して、そこから勢いに乗って、という形だっただけにね。
IBMの試合でこれだけ得点が動かないのも久しぶりで、考えてみれば八千代市陸上競技場以来じゃないか(あのときもライズ相手だ)な。
しかし、それに輪を掛けて問題だったのは、ほぼ進めないライズ攻撃。前半に#25東松が出番ないと、#2宮幸と#32金子しかランをしない。いや、もうプレーも偏っていて(学生時代の宮幸がいた頃の中央大と同じ思想だが)そこを潰されるとにっちもさっちもいかない。相手守備を広げることも寄せることも出来ず、ロングシチュエーションでラッシュ喰らって自滅するパターン。いやインターセプトないのはいいんだけどさ、時間のかかるパス選択しといて棒立ちはないべ。

まあライズの攻撃ラインが相手守備、とくに#34ブルックスを止めることが出来ず、かつそれ以外の選手にも圧力負けしていたのも事実で、そこをバックの個人能力で打開する事が出来ればいいんだろうけど(実際IBMの末吉と高木のインサイドのプレーがそれに当たる。捕まらないボディバランスは見事と言うほかない)。
では散らすことが出来なかったというのは、元々荒木のいた時代の立命はいわゆるリッツガン、QBの横にHBを配置して5枚のレシーバーへの素早いパスを軸にしていた所からセットバックに切り替えた時期で、早いタイミングで決め打ちするのは得意だが、相手を誘ったり惑わしたりする動きがまるでない。
クイックヒットならそれでもいいんだけど、その割に最初のターゲットのカバーが少しでもきついと待ってしまい、すぐにプレッシャーが来てスクランブルしようにもポケットがつぶれて投げられない。

結果として4QにQBを藤本にスイッチしたら、まったく事情がかわる。たしかにサック1回受けたが、あれは#34ブルックスのスピードラッシュが凄かった訳で、それ以外、常にステップを切り身体を動かし、相手の的を絞らせないようにしながら要所のパスを決めている。
特に、最初のターゲットが空いてないときのレシーバーサーチ能力が格段に違う。

ライズの攻め手として問題だったのは、4Qに入って最初にTDした後、オンサイドを選択した事。この後の展開からすれば(:結果論なのは認めますが)あんないい位置で相手に攻撃させなくても、深い位置から攻撃させておけばプレーの入りも違っただろうし、末吉のランを上手く処理出来たかも知れない(いやまあ、あのバウンズアウトは相変わらず凄いけど)。結果、最後のインターセプトがなければ4Qで28点取れた訳で、2ポイントとかもいらずに勝てていた可能性だってあった訳で。

※ただし、そのインターセプトのドライブの発端はIBMのオンサイド対応で気の抜けたところがあったのを指摘しておかないとね。棒立ちのまま相手にフリーで取らせては駄目でしょう。

という訳で、もし最初から藤本が出ていたら、もうちょっと違った展開だったかも知れないという気になりつつ、荒木にはさらなる成長を目指して欲しい訳であります。

2016年5月29日富士通スタジアム川崎第一試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
LIXILディアーズ LD 0 0 7 14 21
オービック・シーガルズ OS 0 3 7 6 16
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
2 OS 4:15  #49星野21yard FG×    
2 OS 10:17  #49星野29Yard FG    
3 OS 4:03  #15ニューハイゼル→#83小島 31yard pass   #49星野Kick
3 LD 7:54  #9加藤→#18永川20Yard Pass   #14青木Kick
4 LD 7:21  #9加藤→#18永川 7Yard Pass   #14青木Kick
4 OS 9:30  #6菅原→#86萩山14Yard Pass   #49星野Kick×
4 LD 11:22  #11前田 74Yard Punt.Ret   #14青木Kick

 うーーーーーん。

まあ色々言いたいことは両チームにあるにはあるけれど、勝負は言い訳出来ない世界だからねえ。

途中で気付いたけれど、今日オービックは#23バイロン・ビーディ・ジュニアが出てなかった。これが一つ大きな要素ではあったとは思うんだけれど、それはそれとして。
ディアーズは#9加藤、シーガルズは#6菅原が先発。序盤は両者自陣に釘付けで時間ばかりが流れてなんと1Qに両チーム得点機なしという地味な展開に。
しかし1Q終わりのドライブ(シーガルズ2回目のドライブ)で菅原から#85萩山へのパスが決まって遂に敵陣に入る。
が、このドライブ最後にエンドゾーン目前のランプレー3連発をしっかりディアーズが止め、しかもFG失敗。
次のドライブがディアーズあっさりパントで、その返しのドライブで一度は木下にTDパスを通したがイリーガルタッチの反則で帳消しになりFG。
返しのドライブ中、ディアーズのベンチサイトで熱中症になって倒れたとおぼしきスタッフが担架で搬送されるというトラブルがあったせいもあってか、加藤のパスがインターセプトされ、その流れのまま前半終了。
後半シーガルズはニューハイゼルをQBといて投入。この試合は無理をしない(レシーバーが無理をしない)範囲でのプレー選択で、主にフックとかストップとか短めで胸に投げ込むタイプのプレーを見せて刻んできたが、いきなり虚を突くように奥にリードパス。これがDBの反応が遅れてた上にまた絶妙なところにパスを落としてTD、振り切るのである。
ここからディアーズが覚醒。キックオフリターン自陣40Yard1まで進む都市、ジェットスイープでロスするも宮本へのパスから浅めのパスからのランなどでぐいぐい進むと、永川へパスを決めて追撃開始。
この返しのドライブでニューハイゼルはいきなりのサックの後ランパス自在に組み分けて(いやあバックフィールドの駒が豊富だからねえ)かなりテンポよく攻めるが、敵陣32Yardでまさかのギャンブル失敗(49YardFGで良かったような気がするんだけどなあ)。
ここからまた加藤のパスが立て続けに成功して逆転。

ここでシーガルズはQBを#6菅原に戻すと、パス5連続(木下へのロングパスで一気に攻め込む)でTDを奪い、再逆転。ただ、ここでTFP失敗って……試合の要所でキック失敗はもうこのチームの伝統芸ですな。結果としてFGで逆転という展開。

でね。この後ぶっちゃけディアーズは攻め間違えたの。残り2分台後半。いきなりパスで敵陣41yard。ここでレフリータイムが入って明けた時。まだ2分30秒くらいあったのさ。
俺、ここでハドル組むべきだったと思うの。だってFGで逆転でしょ。青木のキック力からすると最悪でもあと10Yard、いやさ欲を言っても15Yard進めばいい訳だ。だからこそ呼吸を揃えて刻んで時間使って行けば良かった、筈なの。一度落ち着かせてからノーハドル、でも良かったと思うの。
ノーハドルで突っ込んで、最初のパス失敗でリズム崩して、サック浴びて下がってタイムアウト1回消費してギャンブル失敗。シーガルズ陣49Yardで攻撃権を保田して1分50秒。
ここだって、タイムアウト取らずにパントで敵陣深く、3回タイムアウト消費で残り40秒、という選択だって出来たはずなのよ。
しかし、ここで守備がすごーーーーーーく踏ん張った。3回のランプレーで一度はディアーズ陣45Yardまで進ませた(この時タイムアウトを使わず)のに対してロスタックルとゲイン許さず(ここ2回はタイムアウト使った)、パント。特にパントの際にディレーされなかった事は評価に値する。

で、ここでシーガルズはコントロールパントを選択。短めに蹴ってバウンドさせて……あれ、どこかで見たような……。
するするっと前に上がった前田がノーバウンドキャッチ。その瞬間、そこだけぽっかり空間が……
そう、あのオービック対関学第二ラウンドで、ガルズの池井のプレーにそっくり!
しかも、あの時とは逆に、いい意味でガルズの選手がディアーズの選手とからんじまっていたから、リターンに入った瞬間に、ディアーズ側のいい感じのブロックが働いてしまって、前田独走。

まだそれでも30秒強存在するのだが、ここでプリベントがはまって時間を浪費する割に前進出来ないシーガルズは、最後にイリーガルタッチ(無理投げした相手がラインだった)で試合終了。

この試合、まあ両チームともに本来出したかったであろうランが全く出ないのてリズムに乗れないという所もあっただろうが、シーガルズはニューハイゼルの時にまだ複雑なブロックのプレーを入れられず、Aギャップから結構プレッシャーかかかってしまっていたのが気になる(菅原の時はトラップしたりクロスしたりしてセンターをヘルプしていたが……普通のパスプロの時はヘルプするとその横を狙われたりしていた)。
噛み合わせみたいなもんだとおもうので、是非ともコンピネーションを高めて欲しい。
ディアーズはまあ、入りとか詰めとか、組み立てに難あり。本来は負け試合だった訳で、あんまり手放しで喜べないと思うよ。

 

2016年5月15日富士通スタジアム川崎第二試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total OT
ノジマ相模原ライズ SR 0 7 0 0 7 3
アサヒビール・シルバースター SS 0 0 7 0 7 0
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
2 SR 0:06  #29望月49Yard FG×(ブロックされスクリメージ越えず)    
2 SR 4:21  #2宮幸13Yard Run   #14有輪Kick
3 SS 8:20  #10柳澤1Yard Run    #99櫻井kick
OT SR 1TOP  #29望月37Yard FGF     
OT SS 1Bot  #99櫻井33Yard FG×    

第一試合とうってかわって、この試合は両チームとも「相手の攻撃ラインを守備フロントが上回っていて」攻撃がちーーーーーーーーっとも決めきれない。
ことにライズQB#18荒木は、ポケット内でほとんどアクションがない(いわば棒立ち)ので、こと#13小林に完璧に捲られているラインと、スクランブルの連携の悪さ(いや押し込みまれている大外側に何度も走り出すんだもの) とか、ある意味ポケットワーク覚えないとつらいよこれは。第一ターゲットが空くの粘ってギリギリになって走り出すのは、相手もやりやすいと思うんだよね(肩をゆすったり、ステップでリズムとったりするだけでも違うからね)。
シルバースターQB#1ミルズは、と言うと、相手のプレッシャーがきついのを弱める為にドローとドローフェイクを入れるんだけど、インサイドが押し込まれて効果なし。却ってそのぷん相手が近くに来てからの挙動になるのでそりゃ厳しいわね。特に#9番屋と#90伊倉が攻撃右サイドに固まったときは手も足も出ない。
結果としてミルズは最悪な3INT。

但しこの試合に限って言うと、攻撃に関してはシルバースターの方が上。それはRBを#10柳澤だけで通し、また彼はその期待に応えて活躍している。パスも呼吸が合わないところもあったが#11戸倉を要所でうまく使ったし柳澤もパスキャッチでかなり助けていた。
攻撃に関しての魅力は確実にシルバースターの方が上だった。
ただ、それであるが故にライズ守備が素晴らしかった。最後の最後で踏みとどまってOTを勝ち取り、OT後攻で結局守り切り、最後のFGの時には大外からガナーの外からノータッチでプレッシャーを掛けた事で(多分それが原因だと思うんだけど)キックのコントロールを悪くさせて外させた訳で。

でもなあ。ライズはそういう意味で攻撃ラインが他のトップチームに比較して一段下がる現状で、RBの個人能力頼みのランプレーでは、相手守備に対する楔にならんような気がするんだよねえ。

2016年5月15日富士通スタジアム川崎第一試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
富士通フロンティアーズ FF 7 7 14 0 28
LIXILディアーズ LD 7 7 3 15 31
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 LD 5:59  #9加藤→#11前田84Yard Pass   #14青木Kick
1 FF 10:59  #3キャメロン→#81中村8Yard Pass   #11西村Kick
2 LD 5:65  #9加藤→#27小川7Yard Pass   #14青木Kick
2 FF 7:25  #3キャメロン→#81中村40Yard Pass   #11西村Kick
3 FF 2:14  #12平本→#30金14Yard Pass   #11西村Kick
3 LD 5:21  #14青木 37Yard FG    
3 FF 11:35  #16ニクソン 0Yard Fum.Rec(エンドゾーン内でリカバー)   #11西村Kick
4 LD 2:14  #9加藤→#7宮本 6Yard pass   #9加藤→#7宮本Pass
4 Ff 9:47  #11西村25Yard FG×    
4 LD 11:35  #9加藤→#11前田24Yard Pass   #14青木Kick

だーかーらー、前田にはついてろっていったじゃんよぉー

 という結末でした、はい。
ってかさ、富士通毎回このパターンだよね、後半に行き詰まって攻撃がリズムつかめなくなって追い上げられて突き放されるの。結果として前半に相手の心を折ってからでないと試合がクローズ出来ないんだよねえ。
試合自体は最初のドライブを快調に進めていた富士通が、仕上げの時にINT喰らいタッチバック、ディアーズ最初のジェットスイープをしっかりロスに押さえた次のプレーでいきなり前田への縦一発でリクシル先制。
次のドライブで富士通は敵陣35Yardまで進むがパント。この返しの4プレー目で、QBカウンターから左外に投げたパスを、今季からLBにコンバートされた#88大橋がINT。敵陣25Yardからの攻撃でTDに結びつける。
ぶっちゃけ前節の仕上がりから言ってディアーズは途中でへこまされるかなと思ったらとんでもなくて、よく短い期間でここまで仕上げたなと言うか。
というか、ディアーズの基本戦術は体格体幹で勝る前田中川宮本に対してのヒッチスクリーン系からの素早い上がりと、その裏のプレーで構成されている訳で。そこにあんま効果的な対策取れてない(ってか、クッション取り過ぎてフック打たれてフリーにしているのに対策取ってない)。
2Qに入るとパントラッシュがきつく見えたのかパントを上げすぎて距離が出ない所、自陣35Yardからのドライブをあっさりドライブされて失点する富士通は。パス主体でまたあっさり同点に。

しかし後半最初のドライブでディアーズはパントが高く上がりすぎ(ってか今日の青木はK/Pともに調子が良くなかった)ハーフウェーから攻撃となった富士通、QBを平本に代えてランパスのバランスの取れた(が、相変わらずインサイドのLBのゾーンを一切攻めないパス設定はなんとかならんのか、読みやすい)攻撃でTDを奪うと、ディアーズのスイッチの入ったパス攻撃をなんとか防いでFGに押さえる。
その後互いにパントを蹴って富士通が攻撃に入るのだが、最後ギャンブル失敗で敵陣2Yardからの攻撃に。ここでジェットスイープを仕掛けたディアーズだから、ラインが押し込みかけてファンブルを誘い、エンドゾーンで押さえる。これでリードを広げた富士通だが、
ここからディアーズがショートパス主体でがしかじ攻めてあっという間にTD。しかもここで2ポイント決めて追い上げる。
その返しでじかん使いながら富士通はFGまで持ち込むが、スナップが乱れセットが遅れたことでブロックされてしまう。

だーがーらー、前田に取られてもセカンドエフォートさせなきゃいいんであって、フック警戒してスタート遅れたりとか、クッション深すぎとか、システム的に問題なんだってばあ!
この後お互いにパントとなり(いやもう少し時間を使う攻め方しようぜ富士通)、ディアーズのクイックパス攻めダルマを上手く止められずに、「FGで同点にする距離まで攻める」という予想を覆し(41Yardでは今日の青木では心許なかったのであと5Yard出るかなと)、いきなり左シングルの前田にポストのパス。もうDB千切られてるしさあ。

まあもう、後藤とゴードンがいなかったのでインサイドのランで時間を潰すことは難しかったとは思うけど、見え見えの選択として止めに来ている所でどう出すかが課題でしょ、もう。毎年そこでつまずいているんだから。そろそろ学習しようよ攻撃コーディネーター。

ディアーズは、なんともギアが入ると恐ろしいというか。迫力すごかっです、脱帽!

法政大学、青木監督辞任の話(3)

と(2)より続く

ただ、OB側の主張もどうかと思うのだが……

まず法政がここまで強豪になったのは、「部内の活動は学生の自主性を尊重する」というルールに則っている。しかし外国人指導者の導入はそれに反する流れ(指導する側は指導される側の都合では動かないのが彼らのガバナンスである)だし、学生自治の放棄に連なることだ。そして外国人指導者は金がかかる。 
上っ面の導入は、正直言って法政の良いところを消してしまいはしないか。

もしやるなら、OB会が外国人コーチを「クリニック」形式で数日間招聘する事の方が現実的で、それは大学に依存しなくても出来るのだ。

ぶっちゃけ、学生自主の中にOBは含まれない。OBは監査支援に徹しなくてはならない。現状ではOB会の一部が暴走して都合の良い幼稚な言動をしているだけに過ぎない、と思う。

そもそも「監督」の位置づけは何か。「指導者」の位置づけは何か。「部長」の位置づけは何か。そこが何らはっきりしていない。

日本に於いては監督の下にヘッドコーチを置くのが一般的だが、本来は現場監督がヘッドコーチで、運営監督がGMなのである。日本はそのどちらも監督に押しつけすぎている。
そういう意味で「部長」はお飾りだし、運営監査はお飾りの部長が盲判で済ませてしまう事になる。
そしてOBとか父母会はご都合主義の権化となり、監査実態を持たない「金も出すし口も出すが整合性の取れない思想性の欠如した」口ばさみしか出来ない圧力団体として混乱を導くだけなのである。

過去にもネット上で「四年生が全員退部を突きつけて監督を交代させた」と言うチームの情報が流れた。でも、そのチームは結局監督交代しても今の地位から浮き上がることは出来ていない(し、その世代以降暫くは社会人で活躍していない)。
要するに思想的・論理的にしっかりしたコミュニケーションが取れていない中での学生主導(の形を取った一部OBによる)のクーデターは、嫌悪対象の排除だけが出来るのであって、事態を好転させるきっかけにはならないのである。
※故に、篠竹さんは過去3回のトラブルの際に学生におもねること無く退部をさせた。学生に迎合することが思想の崩壊による姿勢の崩壊を認めることになると判っていたからだ。それが正しいかどうかは別問題だか。

そして、こういう話になるとどうしても思い出すのはヤン・タイロンの言葉だ。
ヤン・タイロンとは小説『銀河英雄伝説』の登場人物、ヤン・ウェンリーの父親で、第一巻の回想場面に登場する。
幼いヤン・ウェンリーが「独裁者ルドルフ・ゴールデンバウムが生まれた理由」を大人に聞いて廻った際、きちんと説明出来たのがヤン・タイロンで
「みんな楽をしたかったから」
という至言を述べている。
つまり、誰かに決定をゆだねしまえば自分はその決定に対する事で悩まない。対応も誰かに任せればいい。それが積み重なると強大な権力になり、その暴走した時の危険性を理解したときには手遅れになっている、というもの。それが大衆心理だと。

これは、OB全てにかかわっている問題ではないだろうか。
仕事が忙しいというのもあるし、年齢が行けば家庭を無視して競技に時間を割くことも出来なくなる。結果として「今のままでいいや」と監督の長期政権を認めてしまう。
そこに「自分が楽をしたい」という物差しが存在しない、と言い切れるだろうか?

続きを読む

2016年5月14日富士通スタジアム川崎第二試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
IBM Big Blue IB 13 9 14 14 50
東京ガスクリエイターズ TC 3 0 0 3 6
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 IB 1:32  #3クラフト 7Yard Run   #?→#16梶川Pass×
1 IB 8:01  #3クラフト→#40スタントン 7Yard Pass   #8小田倉Kick
1 TC 10:26  #49一木27Yard FG    
2 IB 3:09  Safty(#14キープでロスヒット)    
2 IB 8:24  #10末吉40Yard Run   #8小田倉Kick
3 IB 6:48  #11政本→#16梶川 5Yard Pass   #8小田倉Kick
3 IB 10:07  #11政本→#18上廣 21Yard Pass   #8小田倉Kick
4 TC 5:22  #49一木27Yard FG    
4 IB 8:16  #11政本→#32今井1Yard Pass   #8小田倉Kick
4 IB 12:00  #4多川→#32今井18Yard Pass   ——–

IBMは#3クラフトが来日後初の春シーズン出場。2Qから新人#11政本とタンデムになり、後半はほぼ政本一本、最後だけ#4多川。
東京ガスは#1中本が主軸でタンデムして#8徳島、時折#14室田であったが、サクサクガンガンなIBM に比べて毎度のごとく「軸がない」というか……

なんかね、東京ガスの攻撃のプレーが「軽い」のよ。その、チャラいんじゃなくて「ズシンと来る乾坤一擲のプレー」ってのが見られない。徳島が入るとほぼQBキープで、プレー自体が悪いと言うより「ここ一番」でプレーさせて貰えない所とか、通常のランがあまり出ないからフェイクが効いてないとか。

後半IBMが守備も新人主体にしたので、展開的には攻撃が出ねようにはなつたけれど、ここ一番の絶対的エースのプレー、というものがないので、これはこれで「試合を決める」事が出来ない。

iIBMで気になったのはセンターのスナップがそこそこ乱れている事と、政本のスナップ捕球姿勢。胸元高めに来たのは全部ジャンピングキャッチしているんだけど、そのぶんパスに行くモーションに遅れが出てしまっている。ジャンプせずに捕球出来るように矯正した方がのちのち良いと思うのだが……