2016年5月14日富士通スタジアム川崎第一試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
オービック・シーガルズ OS 10 5 7 21 43
オール三菱ライオンズ ML 3 0 0 0 3
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 OS 0:33  #15ニューハイゼル→#32原 77Yard Pass   #49星野Kick
1 ML 3:56  #14谷澤 Kick    
1 OS 9:58  #49星野 45yard FG    
2 OS 3:31  #49星野 24Yard FG    
2 OS 10:35  Safty(Punt Block #31)    
3 OS 8:23  #6菅原→#84西村 15Yard pass   #49星野Kick
4 OS 0:06  #6菅原→#83小島7Yard Pass   #49星野Kikk
4 OS 5:30  #6菅原→#86前田 5Yard Pass   #49星野Kick
4 OS 8:16  #21中西 5Yard Run   #49星野Kick
4 OS 12:00  #46星野46Yard FG×    

この試合の注目はなんといってもシーガルズ#15ニューハイゼルだったんだけど、まだまだ「チームが」馴染んでいない。
というのも、リードに投げるボールとレシーバーが速度を緩めるタイミングが噛み合っていないのだ。
どちらかと言うと、レシーバーが振り返って待ってしまう。ケビン・クラフトの初期に見られた呼吸の合わない様がここでも見えた訳である。
なおインターセプトのうち一回は、レシーバーが相手DBにからまれて捕球後にボールを奪われたものなので、この点は差し引く。

また、この試合でも気になったのがシーガルズのAギャップ。ここはゾーンブロックやシンプルなパスプロの時に、かなりの確率で破られていた(後半からヘルプ入れたりラン主体のコンビネーションブロックするようになり、かなり改善された)。

逆にライオンズ側は、後半に相手が#23BJを積極的にぶっこんで来てから全く進めなくなった。これはもう相手の術中というべきか、後半にアジャスト出来なかった対応力の問題と言うべきか。 守備はそれなりに奮闘していたが、攻撃が進めなくなるとやはり相手にいい位置でボールを渡して消耗戦に持ち込まれてしまう。これはなんとか改善しないと駄目だろう。

ところで、シーガルズの応援で今年からキックオフ時に手拍子(クラップ)を入れるようになったけれど、あれ効果音入れなくていいと思う。スタンドのコアなファンにお願いしてサクラになって貰ったら、定着したら自発的に始まるようになると思うので。

法政大学、青木監督辞任の話(2)

(1)より続く

そもそも今回の話と同じようなリークによるパージ狙いの事件は過去にもあるわけだ。
記憶が正しければ

・明治大学ラグビー部、北島監督死去に伴い昇格した寺西監督に対する事件。
・日大アメフト部、篠竹監督の元を選手が一斉離脱した翌年春のコーチ大量離脱事件。
・関東学院大学ラグビー部における大麻事件後の春口監督誹謗中傷事件。

一つめは、名伯楽として有名だった明大ラグビー部の北島監督(メイジと言えば「前へ」であるが、その理論を作り上げた人。重戦車FWもこの人による)の後を受けたヘッドコーチの寺西氏に対して、「部費使い込み」の告発があった。ただしその内容が「家のカーテン」とか言う、まあ可愛い内容だったんだけど。明大卒業生としては「OB会の仲間割れだな」と思ったし、偉大なる親分の元で押さえ込まれた膿が吹き出したようなもんだとも思った。
但し、この結果として明治のラグビーは対抗戦制度改革によって自分たちの都合のいい日程が組めなくなる(序盤にめちゃくちゃ弱い相手と試合して実戦感覚を上げてから終盤の早明慶にぶつける)事態と重なって長期低迷に繋がった。一時期はFWの平均体重が早稲田に抜かれたほど。

二つ目は、三度目の大量離脱となった日大のが、翌年にコーチも大量離脱した事件。この時離脱組の言い分の中に「部費で高級時計などを買うが、コーチには何もない」などのものがあった。ネットで流布していた噂を総合した際には、篠竹氏そのものではなくとりまき(父母会事務局としてOBの父親、及び篠竹氏個人の後援会の事務局員の女性)が篠竹氏を担ぎ上げて甘い汁を吸っていたのてそれに対して反発したところその二人を信頼している篠竹氏の逆鱗に触れた、というもの。
※事実か根拠の無い噂かは不明だが、篠竹氏存命中は名誉教授の定年延長の画策などと含めて、かなり大量に噂として出回っていた。そこでの噂では晩年は残留したコーチからも見限られていた、かのようなものもあり、部を離れてからまもなく亡くなられたものの、その時点で前述の関係者がパージされていたという話も流れていた。
※現在の日大がこの問題によって復活したのではなく、篠竹氏個人の感情論で付属校出禁をやった関係で実力ある経験者が入部しなくなった事が、監督交代後の関係改善による経験者入部数造花によるところが大きいという事である。

三つ目は春口監督が部員の大麻栽培事件を受けて謹慎中に、ネットで散々叩かれていた中で起きている。ちょうど2ch文化が確立した頃だったので、どれだけ盛られたかは不明だが、やはり学外寮などの費用の一部をピンハネしたとか言われている。但し、報道はされていない(ってかこの頃は意図的なリークでない限りネット民が騒いでも一般媒体が記事にしなかった)

一応、一部事実もあるかも知れないが、こういうものは「やっかみ」による「足の引っ張り合い」だと思っているので、リークした側にも嫌悪感があることをはっきり言っておく。
そして、ここに書かれたことが「事実でない可能性も多々ある」事を明言しておくので、これらの話題に触れるときはうちを一次ソースとしないよう注意を喚起しときます。

その他にも「学校スポーツのコーチに金を包む親」というのは週刊誌報道でさんざっぱら取り上げられている。(長くなるので畳みます)

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法政大学、青木監督辞任の話(1)

この件については5/7にFaceBookのコミュニティに投稿があり、そこでOB氏が内情をある程度書き連ねた(SNSの特性を考慮して引用・リンクはしません)後から報知新聞の記事がYahoo!に配信されたんですが、第一報は報知だけでした。
リンク切れ、アーカイブ入りなどを考慮して記事を全文転記しますが、記事の著作権は引用元新聞社にある為、転載する場合はリンク元情報の明示をお願いします。

法大アメフト部・青木均監督辞任…数千万円使途不明金、不祥事引責か(2016年5月8日5時0分  スポーツ報知)
-----以下引用-----

大学日本一5回の名門、法政大アメリカンフットボール部の青木均監督(68)が辞任したことが7日、分かった。関係者らに6日付けで退任する意向を伝えた。青木氏はスポーツ報知の取材に「学生やOBから監督交代の提案があり、それを受け入れた」と説明した。

 複数の関係者によると、今年に入り一部OBから青木氏らによる同部の運営方法を問題視する指摘があり、内部調査を実施したところ、現時点で数千万円規模の使途不明金や、ずさんな会計処理などが確認された。選手からも練習をボイコットする動きが出ていたという。事態を重く見た大学側も同部の会計について調査を始めた矢先の辞任劇に、関係者からは不祥事による引責辞任との見方も出ている。

 青木氏は、大学からの調査や金銭トラブルについて「ない」と否定した。一部OB側は同部の一連の問題点について大学側に改善を求め、部会計の透明性の確保、体育会の予算などを統括する体育局の設置によるガバナンスの向上、米国人指導者の招へいなど複数の改革案を示している。

 青木氏は正則高(東京・港区)、法大でプレー。その後は同大コーチとして3回の学生日本一に貢献し、2006年の監督就任時には初の連覇に導いた。12年の関東大学選手権優勝が最後のタイトルとなった。

 青木氏は取材に「長く監督をしており、辞め時と思った。後悔はない」と話した。関東学生連盟の理事や、アメフトを小中学生らに教えるNPO法人の代表は今後も続けるとしている。法大アメフト部の後任監督には助監督の菅原伸一郎氏(58)が就任する見通し。

-----引用終わり-----

続報以降は長くなるので畳みます。

なお、表示部分だけで判断される方の為にお断りしますと、私の個人的見解は「やっている。それも、倫理的にアウトな形で」であり「どんな言い訳もせずに全ての役職から退き、暫くアメフトから距離を取る事」以外の方法以外、全く受け入れられない事を表明しておきます。
その上で、言い訳に走ったことは見苦しい以外の何物でも無いと思います。

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2016年5月4日富士通スタジアム川崎第二試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
アサヒビール・シルバースター SS 0 0 7 10 17
明治安田ペンタオーシャンパイレーツ MP 0 3 0 0 3
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
2 MP 2:44  #99赤津33YardFG    
2 SS 6:27  #99櫻井43Yard FG×    
3 SS 1:53  #1ミルズ→#83林 43Yard Pass   #99櫻井Kick
3 MP 8:30  #99赤津46Yard FG×    
4 SS 3:24  #1ミルズ→#11戸倉5Yard Pass   #99櫻井Kickl
4 SS 10:01  #99櫻井37Yard FG    

いやー、歴史が変わりそこねた試合だったかも。

もうね、パイレーツ守備が序盤からガンガンにブリッツ入れまくってね。前半のミルズに満足なプレーさせてないのよ。
確かに院単位メンバーもいる、今季初戦、ウイルソン不在という中ではあったけれど、シルバースター攻撃が呼吸を整える暇も与えず変幻自在にブリッツを入れ(あるいはフェイクでゾーンブリッツしたり)、とにかくここまで機能しないシルバースター攻撃を見たのは久しぶり。
パイレーツ守備の弱点であるDB、特に右サイドワイドアウトにマンマークとなった#31霜鳥が後半徹底的に狙われたけれど、逆に言うとそこしかなかったもの(霜鳥と同サイドの#19三浦が頻繁にブリッツに入ったので、特にウィークサイドの時にヘルプ出来る選手がいない。結果3Qのシルバーの得点はこのパターン。霜鳥にはつらい役目だったけれど、前半は実に有効に機能していた) 。

逆にいうとすれば、シルバースターのベンチワークが恐ろしく後手を踏んだ結果で、前半のうちにランで楔を打つとか(出なくても仕込みに使う)、QBを早めにずらしてプレーさせるとか、色々施策が取れなくてはならなかった筈なのに。スポッターががちゃがちゃ言う割に統制して打開策を提示出来なかったのは戴けない。
※この傾向は昨年からも続いていて、ハーフタイム明けでないと修正出来ない。

パイレーツ側は正直守備のスタミナ切れが早かったのとプリッツのパターンを理解して動きに備えたミルズの想像を超えた身のこなしにサックを何度も外されてしまった事が影響したのか、後半ずいぶんと痛いところで重い反則を繰り返してしまったので、4Qの失点はそれさえ無ければ凌げた可能性もある。
攻撃にしても相手の呼吸が整わない時期であったことを差し引いても、果敢に攻めた(1Qは物足りなかったが、徐々に調子が上がっていった。2Q~4Q前半は見事の一言に尽きる)結果なので、インターフェア系の反則が無ければ、あるいはマンマークでレシーバーとクッション取り過ぎずにプレーが出来たら、もしかしたらもしかたと思う。

とはいえ、歴史は変わらなかったのであって、冷や汗が正しいのか「俺らはまだまた本気を出していない」のか、はたまた「充分やれる、改善が必要だが」なのか「もっと作り上げないと」なのかは別として、両チーム思うところはある筈。秋がとっても楽しみである。

2016年5月4日富士通スタジアム川崎第一試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
LIXILディアーズ LD 3 9 10 14 36
Bullsフットボールクラブ Bu 0 0 0 7 7
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 Bu 3:39  #42畑木27Yard FG×    
1 LD 8:36  #14青木21Yard FG    
2 LD 2:32  #32前川9Yard Run   #14青木Kick×
2 LD 12:00  #14青木32Yard FG    
3 LD 4:14  #14青木21Yard FG    
3 LD 7:17  #9加藤→#85鈴木60Yard Pass   #14青木Kick
4 LD 1:56  #12大和田→#27小川5Yard Pass   #14青木Kick
4 Bu 8:49  #4菊池1Yard Run   #42畑木Kick
4 LD 11:05  #39大野13Yard Run   #14青木Kick

試合前の予想では、もっと点差が付く(60-10くらいかなと)と思って見ていたのだけど、春の初戦であるディアーズと、既に一試合終えて手応えを掴んでいるブルズの差、と言ってもいいのかな、この出来の差は。 

ディアーズ攻撃が思ったほど点に連なっていないのは、序盤のパス攻撃が、見事ブルズの守備範囲にはまってしまっていたから、だと思う。
というのも、ここ数年のディアーズの攻撃はヒッチ等を含むクイックヒットで、パスのレンジがおおよそスクリメージから15ヤード以内。実際の所ブルズの初戦はこの後ろのゾーンを攻められてDBがはがされて大量失点だった訳だから、その手前で、試合感が高い状態で立ち向かったら、いい感じに噛み合うよね。
しかも、プルズの特徴として「最後まで諦めないプレー」があって。地力差がある場合でも、最初のヒットがはずれてもかならずタイミングを遅らせるようなしつこいタックルをするし、見え見えの条件に見え見えのプレーをしたら最小ゲインで止めてしまうだけの集散の良さはこの試合でも発揮出来る訳だ。

また、ディアーズはこの試合、若手に出場機会を与えていたので、シンプルなプレーが多かったのかも知れない。

ブルズは根本的に前節と大きく変わるところはないものの、こなれただけにキレが出ていた。スタミナ切れが残念だったが、まだまだ伸びしろを感じる。また、この試合への準備の徹底ぶりもかなり見て取れた。実力は点差以上の差があったとは思うが、フットボールの密度にはそれほどの差が無く、もう少しチームにフィットした人が集まれば、まだまだ伸びると思う。

2016年5月3日富士通スタジアム第一試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
オール三菱ライオンズ ML 21 10 7 14 59
ブルザイズ東京 BT 0 0 0 7 7
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 ML 10:37  #15谷口 10Yard Run   #87若松Kick
1 ML 11:39  #6浅瀬 38Yard Int.Ret   #87若松Kick
1 ML 11:57  #3藤原36Yard Fum.Ret   #87若松Kick
2 ML 4:41  #28萩原 3Yard Run   #87若松Kick
2 ML 0:00  #87若松28Yard FG    
3 ML 10:39  #18櫻井→#87若松 4Yard Pass   #87若松Kick
4 ML 0:21  #4田中68Yard Punt.Ret   #87若松Kick
4 ML 5:23  #28萩原 3Yard Run   #87若松Kick
4 BT 8:16  #11内村→#18中山39Yard Passs   #82中村Kick
4 ML 10:28  #11田中→#12若林18Yard Pass   #87若松Kick

結論から言っちゃうと「微妙」な試合結果。力量差から行けばこんなもんなんだろうけど、それにしてもなあ、というか。

まずブルザイズ。春だからと言うのもあるが、昨年までのエースQB#17桐原(今年#22から変更)をRBに配し、そのスピードを生かそうという狙いがあったのと、。それを生かす為に#15藤野のダイブを使い分けようとしているのだが、これが大半が走れない。
QBは新人#11内村なのだが、これがボディバランスはいいものの、スピードが足りない。このスピードとは、パスのボールの球速もあるし、判断力もある。どっちも物足りないというか、もっとギア上げる事と特にパスに力伝わるような形にしないと、かなり厳しい。
桐原はQBに入っても三回しかパスを投げなかったので、恐らく怪我明けかメンテナンス明けかどちらかなのだろうが、本格的に攻撃を構築するには桐原が主戦力になる(控えが全員ルーキーなので、呼吸を合わせるのが難しいだろうという意味で)べきで、その為にもOLはもっとしっかりしないと。
※RBが無理してからまれた所をファンブルロスト、なんて事が続くようでは困るのである。

もっと微妙なのはライオンズ。まあ失点とかは、メンツ落としたことによるものでもあるだろうから仕方ないし、守備に関しては及第点とは思う。ってか、もう一段上げてきたら凄いことになる。
ところが、攻撃側が微妙すぎる。前進するが要所でミス。結果として相手の攻撃がほぼ出なかった事でいいポジションから攻撃出来たからのこの点差とも言えるし、そもそも守備とパントリターンで3TDな訳で、3Q終了間際までドライブですかっとするむ得点ってのはなかった。
欲を言うと2Qラストは6秒あって3rd1Yardなんだしタイムアウト一回残せた状況だしで、本当は1stか2ndにラン挟んで強引に行くとか、ハリアップの練習とか色々出来たと思うのに、素直にFG行ったのはちょっとね、的な。
レシーバーも「絶対的」なコンビもないしDBに付かれたままのケース多かったし(プレーコールでひきかはがせないのだろうかか?)、まだまだ改善の余地が多すぎると思う。

ともあれ、オービックに挑戦(勝つと表明した)する権利を得たので、ここからどう仕上げてくるかが楽しみではある。

2016年4月24日富士通スタジアム川崎第二試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
ノジマ相模原ライズ SR 14 10 7 13 44
明治安田ペンタオーシャンパイレーツ MP 0 0 7 0 7
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 SR 3:30  #18荒木→#83下段 7Yard Pass   #14有輪Kick
1 SR 6:58  #96杉浦 13Yard Int.Ret   #14有輪Kick
2 SR 8:48  #27細野 1Yard Run   #29望月Kick
2 SR 12:00  #14有輪 22Yard FG    
3 MP 3:57  #18田上→#17奥町14Yard Pass   #99赤津Kick
3 SR 4:58  #18荒木 66Yard Run   #29望月Kick
4 SR 7:02  #10藤本→#1中田20yard Pass   #14有輪Kick
4 SR 12:00  #19藤本1Yard Run   ======

点差は点差として、「もし明治安田が後半の攻撃スタイルで試合を通していたら、どうだっただろう」という試合だった。

ライズはエース候補の荒木が先発、したんだけど……どうもなんというか、プレーに余裕がない。ハリアップという訳でもないのに、焦っているようにも感じるのは「テンポ良く」とも違う、なんともいえないもどかしさで、早くプレーを決めようという強迫観念みたいなものがあるのではないかと。
それはプレー構成にも現れていて、パス中心で多少硬直感を感じるプレーだった。
まあ底時から画あるからいいんだけどね……

ところが、序盤からライズ右側ラインがかなりやられている。その主体となったのはパイレーツ#41蔀で、序盤からOTとの一対一で、外を回されながらもかなりきわどいプレッシャーをかけ続けていた(最終的にはダブルチームになったが、序盤からダブルチームにしなかったのはライズ側の戦略かも) 
このことは、前半の攻撃でドライブから得点したのが10点(インターセプトリターンが1本と相手のエクスチェンジミスによる相手エンドゾーン前でのファンブルロスト)であるという事にも現れていて、前半はとにかくパイレーツ守備が奮闘した、というより最初のドライブ以降ライズの手詰まり感が現れていた。
しかし前半のパイレーツ攻撃が「じっくり攻める」パターン、特にラン中心であったこととQB#18田上が最初のインターセプトがそうだったように「パスが低くて簡単にディフレクトされて、それを拾われる」事、およびそれを警戒してか消極性が強かったのが攻撃のリズムの出ない事につながっていた。
ところが途中負傷退場(負傷によるレフリータイムがかかった場合、対象負傷者は1プレーはアウトする。実際田上は後半に戻ったのたで重篤な怪我では無かったと思われる)でルーキーの#12西澤が入ってから様相が一変する。
序盤効果的で無かったランが、QBドローやスクランブルでリズムに乗り始めると、ブロッキングアサインをいじったのかどうかは不明だが、それまで苦戦していた#22木村や#33若島のランも出るようになる。そして#99赤津へのパスが要所で決まり出すと、#17奥野が生きてたくる。
このリズムで後半も野上と西澤のタンデムが機能している。

その間ライズは#25東松の負傷交代(ってか分かり易すぎる。#27細野も序盤からローテ入りさせていいと思うのだが、怪我するまでは宮幸と東松で回すのは、明らかに信頼の欠如を意味するので戦略の破綻がバレるよ)以降リズムが出なくなってきたが、パイレーツのTDの直後、いきなりブーツレッグからのQBキープで独走。マンツーマンだったパイレーツ守備どころか観客まで完っ璧にやられてしまいました。気付かなかったよあれ。アフターフェイクにしては長く走るなとか思ってたらそっちが本命で。

そこから膠着するんだけど、これはパイレーツが侮れないわ。

2016年4月24日富士通スタジアム川崎 第一試合

 Team 1Q 2Q 3Q 4Q Total
富士通フロンティアーズ FF 28 13 35 21 90
Bullsフットボールクラブ Bu 0 0 0 0 0
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 FF 0:53  #20高野橋 1Yard Run   #11西村Kick
1 FF 3:14  #12平本→#1強 30Yard Pass   #11西村Kick
1 FF 8:15  #12平本→#81中村 51Yard Pass   #11西村Kick
1 FF 9:03  #33高口 6Yard Run   #11西村Kick
2 FF 5:40  #11西村 21Yard FG    
2 FF 7:54  #20高野橋7Yard Run   #11西村ick
2 FF 11:35  #11西村 19Yard FG    
3 FF 3:05  #33高口9Yard Run  #5納所Kick
3 FF 4:57  #15高木→#86森田 48Yard Pass  #5納所Kick
3 FF 6:32  #20高野橋 10Yard Run  #5納所Kick
3 FF 8:59  #30金 58Yard Punt.Ret  #5納所Kick
3 FF 11:03  #15高木→#22岩松 19Yard Pass  #5納所Kick
4 FF 4:23  #33高口6Yard Run  #5納所Kick
4 FF 7:13  #15高木→#30金 69Yard Pass  #納所Kick
4 FF 10:39  #5納所 48Yard FG×  

 まあぶっちゃけ「練度の高い」富士通と「練度の低い」ブルズの試合という事で、こんな大差になってしまったという試合でした。
ブルズの場合、攻守ラインの強化がままならず(春登録ではDLが一人追加されただけ)、守備ではDBがなかなか勝負させてもらえず、という感じで、攻守共にいいようにやられてしまった感はどうしても出てしまう。
特にレシーバーは#18太田を押さえてしまえば攻撃力半減という感じで、そこに楔のランもあまり出ない状態では攻撃の組み立ても難しいまま。
とはいえまだ試合に出ていない選手も数名いたので、コンビネーションが仕上がってくればまだまだ上に行けるような気がする。

富士通は、また大味な試合になってしまったという点は反省すべきで、だいたいのプレーがパスで15~20ヤード付近をガンガン攻めるだけというのもアレだよねえ。毎年それで相手が強いときに行き詰まってバタバタしているうちに逆転される、ってパターン多いんだから。もっと「じっくりドライブ」って事も取り組みとしては必要だよね。
※その点、ガルズはそういう組み立て意欲がはっきり見えたので評価出来る。

2016年4月23日富士通スタジアム第一試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
オービック・シーガルズ OS 14 21 9 7 51
ブルザイズ東京 BT 0 0 0 0 0
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 OS 3:24  #6菅原→#81松永 20YArd Pass   #47丸田Kick
1 OS 11:01  #37加藤2Yard Run   #47丸田Kick
2 OS 2:26  #43望月1Yard Run   #47丸田Kick
2 OS 6:59  #21中西 1yardRun   #47丸田Kick
2 OS 11:17  #6菅原→#841松永35Yard Pass   #47丸田Kick
3 OS 1:49  #12畑→#37加藤 8Yard Pass   #47丸田Kick
3 OS 8:44  Safty(エンドゾーン内でタックル)    
4 BT 6:40  #82 42YardFG×(スクリメージ超えずブロック)    
4 OS 10:48  #12畑→#82高木5Yard Pass   #49星野Kick

試合的に言うと「典型的な春試合」かつ「如実に力の差が出た」というところかな。
メンツを落としてからるシーガルズ攻撃とブルザイズ守備がそこそこいい勝負になったという感じで、ブルザイズ攻撃は迫力もスピードも足りなかった。
確かにラッシュきついのは判るけど、QBがプレッシャーに負けて投げるときに軸がぶれてパスのコントロールが乱れる(主にショート)、スクランブルしても判断が遅いから走路が詰まってしまう、などなど。

不安と言えばシーガルズのセンターかな。フランク・フェルナンデス引退という事で、少なくとも3年は不動のセンターだったポジションが弱体化した訳で(実際危うくホームランスナップになりかけたプレーが1つあり、またBギャップをブリッツで崩される場面があったり、ちょっと連携に何ありかなと)。ここが秋までに整備されたら面白いんだけど、整備に時間がかかると結構コンビネーションブリッツに苦戦しそうな気がする。 

熊本大震災とテレビ自粛の話

まずは被災された方にお悔やみ申し上げると共に、今暫く忍耐を強いる事についてお許し願いたい。
博多方面への在来線が復旧したことで、可能な限り収容可能な地域の拡散につとめて戴き、一時的にも安定した生活が遅れるよう、またライフラインのうち水道と電力の復旧を優先して進めて戴き、物資不足の解消に近づけて戴きたいと思います。

さて……

放送局は災害時にバラエティを自粛すべきかどうかについて、尾木ママとホリエモンがやりあっているけれど、この場合に限って言えば尾木ママが間違っている。
いや、ホリエモンが正しい訳でもないんだけどね。

尾木ママの言っているのは「同調圧力」なんだよね。こと、この場合は「コンプライアンス遵守」という名の「攻撃回避」を目的としているから、同情とかそういう事ではないと思うのね。

自粛では無くて、「報じるべき新しい内容が来ると予測されたから差し替えた」のが金曜日と土曜日の朝。
日曜日にはもうネタ切れでトーンダウンしている訳だから、地上波においては問題ない範囲で、バラエティ自粛とは関係ない話だと思う。

ところがホリエモンが出ようとしていたのはネット番組だ。地上派無料放送のように放送法で地域限定された上でプッシュ型放送するものなら自粛も判るが、「観たい人の意思で選択する」プル型放送で自粛は必要ないと思うんだよね。
※たとえば大地震とか大津波が画像に大写しになるなら配慮は必要だけどさ。
あるいは制作チーム(ここはテレ朝と協業しているのでテレ朝スタッフと仮定しても)が震災報道にリソースを割くので製作出来なくなった、都下言うならまた判るんだよね。

でもそうじゃないなら、これはあきらかに「クレームはいる事に萎縮した」状態だよね。
それならそもそも企画しないで欲しいって話だ。

でもそれを尾木ママは「全ての放送」としてひとくくりに喋った。もうその時点で時代に乗り遅れてアウトなんですわ。
さらにホリエモンもメディアの特性で区切らなかったから正論にならなくなっちゃった訳で。

もうちょっとなんとかならんかねえ。

ついでに厳しく言うと、民放在郷4社グループが東西こぞって取材班を派遣しているけれど、数多すぎ。しかも流す内容はほぼ同じ(同じ場所で時間経過を喋るか、同じ構図をあちこちで求めるか)。
いっそのこと報道協定結んでジャパンコンソーシアム形式で、地域と内容ごとに分担してソースを共有化して、放送時間もシフトして流せばいいんだよ。
そうすれば「報道の車が多くて配給取れなかった」とかそういう事なくなるでしょ。給油で割り込みして平然としている奴らなんか引き上げさせて謹慎させるべきでしょうに。