いやー。

専修大の皆様、申し訳ない。私が間違ってました。

何が残留争いか、というすさまじい試合やってくれました。
見てもないのに偉そうな事を言ってはいけませんね。反省。

ただねえ。時間の使い方、問題有り。
ベンチワークとしても課題ありあり。
これはスポッター席のコーチもガンガン怒鳴っていたけど、プレーが入ってハドルしてブレイクしたらプレークロックが８秒、なんて事が大半なのですよ。レディー・フォー・プレーが早いという声がスタンドでは出ていたが、そういうレベルではない。
ます、サイドラインから複数の交代選手が入る。入りかけで伝令の選手がサイドラインで指示されるプレーのボードを確認する。それからハドルに入る。プレーをコールする。ハドルをブレイクする。
これはＱＢが悪い訳ではなく、こういう伝令スタイルそのものが問題なのではないだろうか。
少なくとも直前のプレーが終わった直後に伝令とサイドラインに同時にプレーが伝わっていないと。故にバタバタしてオーディブルも出来なくて、パスが投げられないケースが大半。これではＱＢは修羅場ばかりで研究するとか学習するとかではないよな。
でも相変わらずいいFBとスピードあるTBを持っている。伝統のスピードバックは威力抜群である。

守備は、東海のパスが短いアウトのパターンに偏っている事を上手く利用して、そのパターンから石川が２回インターセプトするし、#2堀以外にゲインを許さないし。

ただねえ。両チームホールディング系ファウル多すぎ。結果として専修は前半リズムを崩したし、東海は自陣で足踏みする事になった。
メインスタンドで見ていたのだけれど、審判批判する人が多かった。これは間違い、単に下手なのだ。
そこをはき違えないで欲しい。反則をするのは下手な証拠である。

手詰まりの東海大と、終盤に時間無くてスナップミスしてキック(FG1回TFP1回)のホールド出来ず、というのは如何なものか状態の専修。今後のスケジュールを見ても厳しい(いや特に学芸残してるでしょ、両方とも。あの守備スポッターがいる限りマズいよ、特に東海。逆に両方とも東大残しているから、専修はランで東大押し込めそうだけど、守備が倍返しされそうな気がしてね)ところが今後のキーワードかも知れない。

しかし、１０年前は黄金のプレーオフ争いカードだったんだけどねえ。

正直、慶應がここまでメタメタだとは思いたくなかった。
ことパスが、為す術無いまま轟沈しているのが。

最初のドライブ３プレー目で雌雄は決したような感じ。そのプレー、左にロールアウトした#5青樹が相手守備に捕まり、引きずり倒されたところでファンブル。それをDL#51窪木がピックアップして独走。しかし足がもつれて粘りきれず飛び込んだのはエンドゾーン手前。次のプレーは最近NFLでマイアミがやった「ワイルドキャット」。

この後、パスがめろめろ。成功率がよさげに見えるのは、単に短いのやＲＢへのパスに切り替えたからで、かつパスが投げられないケースも複数あるのだ。
別にビックゲインねらいのパスがどうこう、という事ではなくて、早稲田のフロントのスピードに完敗した訳だ。あそこまでやられたら、何も出来ないという感じもする。

とはいえ早稲田のパスカバーが秀逸だったかというと、そうでもない。まだまだ課題は沢山ありそうな気がするし、そもそもパスラッシュやコンテインが届かないようなら日大戦は苦戦必死。だいたい攻撃だって前半はラッキーパンチが多かったと言われてしまえばそれまで。

試合としては双方ノーガードの殴り合いを挑んで、攻撃－守備のバランスの中でパス守備が相手を上回っていた＋パス攻撃が相手を上回った東大が、終盤ヘバッてトーンダウンしてこういう結果になったんだ、という所ですな。

実際、４節までの結果でラン２０傑内に３人、多分今節の結果で名井がレート上位に顔を出すのでパス１０傑に２人、レシーバー１５傑に３人もいる東大、攻撃力は凄い数値を残しているのだ。
ところが守備はランが止まらない。ちょっとストロングになるとエンドの外を回られるし、こと終盤にスタミナ切れを起こしてズフズブとランが出てしまうのは如何なものか。
だいたい３Ｑ中盤まではどんなチームとも拮抗できるシーンを作れるのに、終盤に突き放されるのは改善できない物なのか。過去ずーーーーっと同じパターンだからねえ。

あと、４Ｑに出てきた#16郷原。パスの扱いが雑に見える。必死なのは良いとしても、置きに行っているようにも見えるしパスとして迫力が感じられないのは致命傷で、相当練習しないと駄目だろうと思うのである。

で、学芸はまたまたよく守備でプレーを当てるのだけど、スタミナのある時の東大はそれを個人技でかわしてしまう。よくフェイントにつられて逆方向にタックル行ってけられるＣＢがいたので、ここは改善点だろう。

まあ、入れ替え戦は専修－東海の敗者と学芸と東大のどれか１チームと、一橋ですね。今の予想では、最終節の専修-学芸の敗者が入れ替えではないかと。

で、試合は圧倒的大差の元に日大2年生ＱＢのテスト大会に。そういう試合になっちゃった事を嘆くべきか、そんな試合を金払って見るべきなのか(テスト大会になった事を難している訳ではない。やられる方が１０００％悪い。そこんとこ勘違いしないように)。

まあ、2Qに試合が荒れかけた(#10が指揮している後半から２年生になってしばらくパーソナルファウルが散見された)。審判のミスホイッスル(ファンブルした時ボールが確保されていないのに笛を吹いた。リカバーしそうだった日大側スタンドは当然不満だらけ)なんかもあって、もう試合は試合としての興味が抱けない状態で展開してましたけどね。

一橋の守備は、まあ仕方ない。仕方ないというのは日大が凄すぎるからであって、ＱＢによっては対処できた面もあるし。
ただ４thダウンで少しでも距離が短いと全部ギャンブルされているというのは、屈辱的な話だよね。
もっと情けないのは攻撃で、#18丹羽のパスが、どうしようもない状態。前半は浮きまくり長すぎ、後半は短すぎ地面にたたきつけ。多分エースが怪我で欠場だったのだろうが、あわてすぎてリリースポイントがぐちゃぐちゃという感じ。
ただこれはプレーコールを出しているベンチにも問題があって、最初にＦＢダイブで距離を稼げたのに、次に入れたのがダイブ関係ないプレー(ダイブフェイクとかなら判るが)。攻撃の意図が全くわからないままキャッチアップに入るのでは、ちょっと若手には厳しいでしょ。

日大QBは、まあ、それぞれ持ち味が出ているとは思うが、予想では来年１人がRBあたりに転向させられると思う(その選手のパスが、あまりに迫力不足であった為。出がオプションＱＢなのか？)。
とにかく、こういう試合（しかもあるプレー数任せてやるのではなく、とっかえひっかえ出すやり方で）は見たいとは思いませんな。

第一試合が結構混雑していたので前目に座ったら、久しぶりに５０ヤード友の会の皆様に隣接させていただきました。

試合前には川崎市長がご挨拶。そりゃ富士通は川崎市のチームだし、シルバースターは川崎球場が拠点(但し、不思議なことに川崎市協会ではなく横浜協会の所属なんだよね－これは単に川崎市協会が非常に若い為で、横浜スタジアム完成を期に出来た横浜市協会に古豪のシルバースターが加盟してただけの話。非難している訳ではないので、そこんところ夜露死苦)だし、去年のＷ杯は素晴らしかったもの。
ちなみに挨拶で「どっちを応援していいか」とか言ったものだから、ハーフタイムにスタンドを歩いているときに「富士通の応援してくださいっ」と言われて困った笑みを浮かべてましたけど。

試合はシルバースターのリターンからで、#17中島にリターンさせないようにスクイブギックから入る。
(友の会の方がしきりに「オンサイド」と言ってますが、ゴロキックの蹴り方はスクイブキックです)

でね。
シルバースター攻撃陣に全く迫力がないのよ。
早い段階で#30吉岡が負傷退場となった事も影響したとは思うが、ランが#2花房と#32野本だけ。基本、こんだけバランスの悪い(パス４０回、ラン１８回)攻撃では話にならない。
いや、パス・オリエンテッドなシステムならいいさ。そういうチームならね。しかし過去の戦績を見てもここまでパスに偏ったのは今季初。

ちと手元の集計と公式記録が違うので(基本、素人の方が間違っている)あまり当てにはならないが、うーん。なんだよね。
最初のドライブでは、敵陣32Yardでパント。49YardのFGには行かなかった(※但し当日は大変風が強かったので、否定はしない。キックオフのボールが度々流された程である)。
次の２回は３回でパント。前半合計５ドライブあり、更新したダウンが３回！ラン回数８回１ヤードっつうのはあんまりではないか。ちなみに前半ダウン更新したドライブは２回で、その２回は敵陣に入るも、45ヤードを越えられずパント。
翻って富士通は、２回のスクランブルを含めて、前半５回のドライブで３回が得点に絡み、１回は前半終了間際で時計を流す。

で、だ。三原のパス成功率が低すぎると思うのだ。それは当然、プレッシャーがかかっていたとかカバーがきつかったとか色々あるとは思うが、それにしてもこの成績では満足は出来ない。
ターゲットもディープがきっちりマークされているからやむなく浅いゾーンに投げる、というパターンが多い。これでは折角のレシーバー団が生きてこない(結局、中島が負傷後は短いパスを取って走らせる以外に攻め手がない)。

ちなみにシルバースター守備は、一応それなりの戦いを出来ていた。というのも、崩れたプレーでロングゲインされたりする事ははあっても、１５ヤード超のパスは４回しか成功させていない(ただ、うち１回が秋山への５３ヤードパス)。
しかしながら、あの「決して強いとは言い切れない」富士通ＯＬに完璧にコントロールされているという状態では、徹底した見直しが必要になる筈。

富士通の方は、攻撃ラインがシルバースター守備フロントをかなりの確率でコントロールしていた。ブリッツはいるとヤバいけどね。これは「押し合いで勝つ」のではなく「ずらして逃がす」の方にしたからのようにも思える。つまり縦に押してきた所を一斉に一定方向にいなす、という形。これで吉田や出原がどれだけプレッシャー無く投げられたことか。
そして、ここに大きなキーワードがあるのだけれど。
富士通は原則として出原にシステムをあわせているように思うのだ。つまり、関学ショットガンに似たシステム。
もっというと、これは鹿島の尾崎の組み立てもそうなんだけど、パスの時にたいていブーツレッグやネイキッドするんよ。必ず、と言っていいくらいに左右にロールアウト。
バックアップも吉田(鹿島では仲田もそうだし、池野も元々オプションQＢだ)のように走れる選手がいる事で、崩れた時に対処しやすいのも事実。それに対して三原やＩＢＭの岡村は、違うシステムになじめないように見えて仕方ない（岡村は、だいぶ良くなったと思いますが）。

ちなみに後半、RBの駒が少ない(進士が負傷欠場)富士通は、ショートパス特にSBの短いアウトを使って刻んできた。こういうメリハリもつけられるようになったのでは、シルバースターの守備も時間を奪われても仕方ないだろう。

結局、この試合を見た結果は「来年は三原がエース」という宣言をしたようなもので、こうしてまた一人優秀なＱＢ(波木の事です)を使い潰してしまう事になる。金岡の幻影に踊るのもいい加減にした方が良いと思うのだけれど。

でも富士通が、菅原率いるオンワードの攻撃を止められるかというとそうでもなく、パナソニック電工の守備に勝てる気もしないというのは、どうしたものか。
出来れば大阪に行くのは１回きりにしたいのだけれど（予算の都合です）

正直、気の抜けた鹿島と、体力差で負けている東京ガスの気合いとがぶつかった試合で、鹿島側のミスがあまりにも目立って救いようがないというか。

この試合で丸田が復帰した事もあって、かなりの比率で丸田を起用したが、試合感が戻っていない所も手伝って前半は完封。ただし後半は試合慣れして来たこともあって大きなゲインを何度かしていた。次節には完璧に近い形になると思うので、ＲＢが佐藤一人ではなくなるので、スピードのある地上戦が不安無く(へばって終盤に走れなくなったり、怪我で片方に負担がかかったり、という事がなくなる、という意味)見ることが出来る。

ところが、まああんまり印象よくない攻撃の組み立てしているんだよね。
そのへんが気の抜けたという表現を使う由縁で。
鹿島のラインだったら、このへんのギャンブル守備はピックアップ出来るだろうに、みたいな。

次節が不安。

東京ガスは、ＱＢ３人を入れ替えながらというところで、特に若手の木村の登場回数が多かったので、経験を積ませる意味合いもあったのかも知れない。が、それならそれでタンデムさせる必要はないように思う。

守備は健闘していたとは思うけど。どちらかというと鹿島の気の抜けたプレーに救われた感も。

※気の抜けたというのは「プレーには選手が集中してはいるのだが、全体として張り詰めた空気が無く、まさに気の抜けたコーラのような」というニュアンスで、手抜きとか真剣ではないとか、そういう事ではない。

東大の自滅的なところが強い訳で。正直、ノーガードの殴り合いに挑んで無様に散った、という印象が強い。

最初のファンブルリターンは密集地で相手ヘルメットがボールを直撃した為の不幸であったものの、２Ｑ最初のＦＧに至る中にはギャンブルで25ヤード近く進まれていしたし、次のＴＤの時はパント後の最初のプレーで大穴開けてしまったのが原因だし。
全般にタックルミスして距離稼がれているようにしか見えなかった。

ただ注意したいのは、前節まで関東３位と４位のランナーを、３Ｑ後半までことごとく潰して、結果として末吉に終盤稼がれたとはいえ、藤堂をロングゲイン１回、それを除外しても１１回２７ヤードと押さえ込んだ所は評価してもいいと思う。
この結果を見れば判るように、東大守備は力及ばずとも必死に食い下がり、時間をかけさせたのである。

東大攻撃陣も、それこそエンドゾーン前まで攻め込んでインターセプトされる所もあったので、もう１０点は取れていたかもしれない(ただ、見ていていっぱいいっぱいだったとも思うので、もっと修練をつまねばなるまいが)。

いずれにせよ、早稲田の力が際だったという気に全くならない不思議な試合であった。

実力差ではこんなものだけれど。試合内容としてはこれほどの開きを感じない引き締まった試合であった。

これはひとえに、スポッター席にいる柄の悪いコーチ(ほとんどヘッドセットが必要ないくらいの大声で怒鳴り散らし続けている人。言葉遣いの柄が悪いのです)が、相手攻撃の大半を当てていて、その為に要所で相手を止めていたから。
無論体力負けだったり、ことごとくフェイクにひっかかりしているのは仕方ないにせよ、努力は間違っていない。

攻撃も、前回見た(初戦)時よりも格段に試合状況にマッチしていたし－とはいえパス２０試投に対して成功4回では、正直降格権脱出は厳しいし、残留しても来年が苦境であることは変わりない）、課題は選手の育ち方ではないだろうか。

慶應は、多少手をこまねいたものの、実力通りであったと思う。もう２本ほど入れられたかも知れないし、もっと早く若手に交代できたかも知れないけど。