東大の自滅的なところが強い訳で。正直、ノーガードの殴り合いに挑んで無様に散った、という印象が強い。

最初のファンブルリターンは密集地で相手ヘルメットがボールを直撃した為の不幸であったものの、２Ｑ最初のＦＧに至る中にはギャンブルで25ヤード近く進まれていしたし、次のＴＤの時はパント後の最初のプレーで大穴開けてしまったのが原因だし。
全般にタックルミスして距離稼がれているようにしか見えなかった。

ただ注意したいのは、前節まで関東３位と４位のランナーを、３Ｑ後半までことごとく潰して、結果として末吉に終盤稼がれたとはいえ、藤堂をロングゲイン１回、それを除外しても１１回２７ヤードと押さえ込んだ所は評価してもいいと思う。
この結果を見れば判るように、東大守備は力及ばずとも必死に食い下がり、時間をかけさせたのである。

東大攻撃陣も、それこそエンドゾーン前まで攻め込んでインターセプトされる所もあったので、もう１０点は取れていたかもしれない(ただ、見ていていっぱいいっぱいだったとも思うので、もっと修練をつまねばなるまいが)。

いずれにせよ、早稲田の力が際だったという気に全くならない不思議な試合であった。

実力差ではこんなものだけれど。試合内容としてはこれほどの開きを感じない引き締まった試合であった。

これはひとえに、スポッター席にいる柄の悪いコーチ(ほとんどヘッドセットが必要ないくらいの大声で怒鳴り散らし続けている人。言葉遣いの柄が悪いのです)が、相手攻撃の大半を当てていて、その為に要所で相手を止めていたから。
無論体力負けだったり、ことごとくフェイクにひっかかりしているのは仕方ないにせよ、努力は間違っていない。

攻撃も、前回見た(初戦)時よりも格段に試合状況にマッチしていたし－とはいえパス２０試投に対して成功4回では、正直降格権脱出は厳しいし、残留しても来年が苦境であることは変わりない）、課題は選手の育ち方ではないだろうか。

慶應は、多少手をこまねいたものの、実力通りであったと思う。もう２本ほど入れられたかも知れないし、もっと早く若手に交代できたかも知れないけど。