大分トリニータの資金ショートの話について、降格が決まってから社長がくそみそにたたかれています。
まあ、基本から言うと「大分という土地の規模から考えて、そもそもまJ規模のチームを支えることが出来たのか」という根本を誰も言ってないのが気に入らないのですがね。
正直、大分はバスケもバレーもチームがある訳で、大分・別府を合わせてね3チームを維持できるとは思えないのですわ、本来は。実際にはバレーは常に最下位争いですしね。
その中で夢見た人がいて、その夢を達成するために精一杯背伸びをした訳です。
その結果、一度たがが外れると最後まで転げ落ちるという事になる。
ところがサポーターと呼ばれる人たちの言動・動向を見ていると、そういう所に触れていないのね。ただチームを破綻させた事と2部に落とした事で糞味噌に言うだけ。カンファレンスを多数開いているにもかかわらず、そういう所に触れた経緯も何もない。
なんか、端から見ていた「よっぱらいのヨタ」にしか見えないのですわ。
確かに、退任した社長さんについては実に官僚的な動きをしていたと思います。つまり官僚的な政策として「成績が良ければ外部からお金が入ってくる」という単純思想から抜けられなかったという事ですよね。
ところが残念なことに、シーズンチケットの売り上げが予想より伸びなかったという事から、思ったほど地元の潜在購買層が膨らんでいなかったという事実に直面したわけです。
これは、熱気の中心の人が熱気に酔った時に起きる現象です。周りが見えてないという奴ですね。
結果論ですが、もしここで冷静に対処していたら、あんな無謀な資金管理は無かったのではないかと。
さらに試合で怪我人が続出。あれは明らかに芝のせいです。よく「芝はいいわけ」といいますが、事実は事実です。あんな劣悪な芝で試合を5ヶ月に渡って開催していた事の責任は、スタジアム管理に所有者(つまり県です)が無頓着であり、結局日本代表戦キャンセルの事態まで放置した訳ですから(長い中断期間に何もしなかったという事実は動かない)、地域の理解がそんなものだったという事を認知しなくてはならなかった訳です。
※実際芝が問題なら、1~2試合を大分陸上あたりで代替開催すべきだったのである。収容人員の問題があろうとも。
このように、基本的には指揮者が陶酔したことで資金がショートしたというのは事実です。それでも試合しなくてはならないから帳簿を操作して資金を捻出した訳です。それでも足りないというのは、もう明らかに経営のミスです。
しかし、ではサポは何をしていたか。実はチームに新たにお金を落とすことは何もしていない(つまり、自分の分はお金を落とすが、新たにお金を落とすことに寄与していない)ようなのである。
新スポンサー反対、犯罪歴のある選手獲得反対、フロント批判。全部裏目ではなかっただろうか。
かつて横浜大洋の投手が性犯罪で逮捕・解雇されたが、彼が中日と契約したときに、中日ファンは彼を全否定しなかった。そこから見たら、あまりに稚拙。結果としてサポの心の狭さを見せつけたし、その結果でスタジアムに足を運ばなくなった人もいねのではないか。
スポンサー反対のせいで、新スポンサーは期間を短縮することを宣言した。この結果資金はショートした。
スタジアムに行けば傲慢なサポがいる、という印象を与えた事による客離れは、かつて柏・浦和・広島で発生している。そういった面を全く学習しないまま、「自分たちだけがチームを支える正義の味方である」と振る舞っているサポーターがチーム運営に干渉しているという事実の方が、チームに悪影響なのではないだろうか。
まあ、基本的には経営者がツメを誤ったのは避けられない現実です。だが、自分に酔っているサポが経営干渉をするなら、元々バックボーンのないチームは経営なんて成り立たないのである。
これはJFL時代に横浜FCが何度となく繰り返したお家騒動と同じ事ですが。結果として不満分子が離脱(切り捨てとも取れるが)したことで、横浜FCは今の位置までなんとか維持できている。そういう事を理解した上で、大分サポーターはフロント批判を考え直すべきであると思う。
Jに関しては、地域密着という思想を良しとすべきであるが、その為に必要な経営指南を加盟申請チームには行っていくべきなのだが、残念ながらそういう話は聞かない。
特に最初は行っても、10年目チェックなどをしていない。
現在J1にあるチームの大半が、母体企業のあるチームである。そこから外れたチームは小規模経営で、常に累積赤字である。累積赤字を改善できないチームには、四半期毎の財務チェックが必要であり、もしそれが行われていたら大分の悲劇は止められていたかも知れない。
まだまだJは幼いのである。そこを理解して欲しい。
ちなみに、久保田個人の意見としては、大分は3年で融資返済が不可能なら解散すべきだと思う。そこで地域リーグからまた始めればよい。横浜FCのように、である。その時に、あれだけ経営干渉したサポーターが、どこまで身を粉にする事が出来るか、が本来問われる地域密着のあるべき姿だと思うのである。
本当に愛しているなら、ね。