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1Q |
2Q |
3Q |
4Q |
Total |
オービック・シーガルズ |
OS |
6
|
11
|
7
|
0
|
24
|
富士通フロンティアーズ |
FF |
0
|
0
|
3
|
13
|
16
|
Q |
TEAM |
TIME |
PLAY |
TFP |
1
|
OS
|
6:37
|
#6菅原→#18木下 14Yard Pass |
#1金親Kick(Block) |
2
|
OS
|
2:05
|
#20古谷 →#89森4Yard Pass |
#6菅原→#18木下Pass |
2
|
OS
|
11:40
|
#1金親20Yard FG |
|
3
|
OS
|
6:39
|
#6菅原→#85萩山4Yard Pass |
#1金親Kick |
3
|
FF
|
9:23
|
#11西村35Yard FG |
|
4
|
FF
|
5:37
|
#18出原→#48白木 4Yard Pass |
#18出原Pass× |
4
|
FF
|
12:38
|
#18出原1Yard Run |
#11西村Kick |
さて、1週間もサボってはいられませんので、何とか精神を奮い立たせて書き出すことにしませう。
で、冒頭からアレで実に申しわげないんだけど、もうちょっと競技の特性理解しろよ富士通側の観客。
4Qにキャッチアップ仕掛けている最中、攻撃時に相手のノイズに反応して「こっちも負けないように応援しようぜ」って何!?
思わず振り向いて怒鳴ったよ私。
「味方の攻撃中だぞ黙れ!」
音を出す意味とか、判ってんのかね。もうちっと観客が慣れてくれないとさあ、そこだけでもオービックに勝つことは出来ないよ。ひどいもんだよもう。
あと、ハーフタイムの中川翔子。二年連続「残酷な天使のテーゼ」かい。みんなで合唱する歌じゃないでしょうに。
(アップテンポの代表曲が極端に少ない為の苦肉の策かも知れないけど、これはちょっと、しらける)
ついでに、セレモニーに出てくるときの猫背も残念。
と、試合に直接関係ない所は先に語っておこう。
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実際富士通の敗北はキックオフリターンから数えて6プレー目でリーチくらい、そこから9プレー目でダフルリーチになった上でさらに4プレー目で宣告された、という感じでね。
その後必死で頑張った事は認めるけど、明らかにゲームシナリオ書き間違えて修正できずに時間が流れたという感じです、はい。
さらに、前半守備が頑張ったからこの点差なのであって、実態は38-16なのである。
もともと今季の富士通は、相手に一度先制パンチを仕掛けて、守備が粘り強く耐えて、終盤に攻撃が突き放す、というシナリオを描いてきた。例え前半リードされても、僅差であれば対処できると踏んでいた、筈である。
ところが、見ていたこちらは、キックオフから「あれ、試合にスンナリ入れない」という違和感からスタート。いやまあそれはこっちの問題かも知れないけど、とにかく、なんとなく攻撃に余裕がないように見えた。
最初こそ#12平本から#81中村へのパス、#20高野橋のランが出た。だが、そもそもここで違和感。RBのローテーションが違う。もともと#28進士が最初にエッジを打ち込み、ローテーションで#29ゴードンと、パワーでインパクトを与える高野橋、という使い方をしてきたのに、何故最初に高野橋?
その違和感のままこのドライブ5プレー目(キックオフから6プレー目)、敵陣に入ってパスを投げたときに、とんでもないことになる。
パスの為にドロップバックした平本のバックサイドを、猛スピードで駆け上がってくるのはシーガルズ#23パイロン・ビーディ・ジュニア(BJ)。ブロックに入った攻撃の選手がカットブロックを仕掛ける。それをハードリングで飛び越えようとしたBJ。確かに膝に当たったように見えたんだ、カットブロック。
けれど、その勢いのまま空中に飛び出したBJ、そのまま宙を飛び平本に体当たりだ。
いやいや、人間魚雷かフライングボディアタックか、もうおんどれタイム戦士コセイダーか!?(すいません。かなり昔のTX製作の特撮ヒーローもの『恐竜戦隊コセイドン』の主人公が、バトルスタイル「コセイダー」に変身するときに、作業ビーグル「ファイタスボンバー」から「人間大砲」で射出されるんです。ええ、人間大砲って言いたいだけです)
これでパナ戦で負傷していた平本が悪化させたのか、次のドライブから#18出原が登場。
守備はしっかり3回で止めるも、逆に不気味さすら感じる訳で。
で、返しのドライブ3プレー目でバックサイドブリッツ喰らって出原がファンブルロスト。
ここからパスが火を噴く。というか、この出だしの先制パンチ、富士通のDBが完全にどこかでやられている。結果的に木下へのパスが決まったとき、ベストDBの呼び声高い#40アディヤミを、ワンカットでインを取って千切った訳だ。
いやいや、このプレーがどれだけ富士通パス守備を追い込んだか。
ここ数年パスでやられまくっていた時の富士通DBは、クッション取り過ぎなのだ。それを逆手に取るようにLBがインカットする所にマークに入る事でパスコースを制限して今季は粘ってきたのだが、結果としてクッション取り過ぎてLBの後を取られる。その為、相手が一息つくまで責められまくる事で攻撃にも心理的なプレッシャーを与えてしまったのだ。
ここで追い上げに出た富士通は、パスを軸にして攻め出すが、6プレー目、相手反則で敵陣36Yard、右レシーバーの奥へのパス。これが相手セイフティの誘い水で、浮かして狙ったところにパスを落とすのが苦手な(比較的まっすぐが弓なりなパスが殆ど。山なりのは見た事が無い)出原の癖を見抜いてか、パスコースにセイフティが入ってきてINT。
そこからかさにかかって攻撃したシーガルズだが、#6菅原が敵陣3Yardから3歩のドロップバックをしたところでパスに行った手をはたかれ、それを守備側がインターセプト。
(だから、実質ここで7点取られたもおなじ)
続いてこの攻撃が3回で終わると、時間を使っ攻めるシーガルズは、最後ここ2年間のライスでおなじみRBへのヒッチから前パス、で追加点。、
その返しの1プレー目で進士がファンブルロスト。
だがそのドライブも、菅原がQBキープに出た時にファンブル、リカバーしたシーガルズの選手からアディヤミ(だと思う)がストリッピングし、それをエンドゾーン内で拾ってダウン。(ほらここでも7点取られたはず)
この後2QにはFGで加点されるが、終盤に#17秋山を軸に攻め込むことが出来て、リズムをつかみかけて前半終了……そう、つかみかけたあげく相手のリターンから後半開始。
それでも、そこは意気に感じて守備が奮闘。何とかパントに追い込む。
そこで出て来た#12平本が、パスを軸にダウン更新するが、38Yardでの進士のスイープを#11ケビン・ジャクソン(KJ)のとんでもないスピードパシュートでロスにしてしまう。
そこで焦った訳でもあるまいが、右方向へのロールアウトパスを狙った平本、ダウン更新が狙えそうな所にいたレシーバーに投げた所が、ゾーンブリッツで下がっていたBJがレシーバーの目の前に入り込みINT。
基本、ここで勝負ありである。
しかしここから富士通が粘る。噂では負傷で大事を取っていた#4宜本を投入し、攻勢に出る。その結果FGで得点した訳である。
ここでシーガルズは#15龍村を投入。遜色ない活躍をする龍村の、特に思い切ったパスで敵陣に入り時間を有利に消費しようとしたと思われるのだが、だからと言って敵陣浅い所でパントフェイクキープはないだろうシーガルズ。
そのチャンスを平本が決めきれず、さらに最後に出原に変わった(怪我でふんばれないと判断したのか?)がパント。
ここから先は、正直に言うと「龍村のパスがショートしたからINT」から得た攻撃を「時間の使い方が共有できていない攻撃陣」が時間とタイムアウトを浪費し、シーガルズが無理せず時間を流しに来た所で守備が粘るも、なんで自爆気味に2ポイントするのか意味判らないという、もうここで本当は詰みである。それが、本当にラッキーにラスト数秒のヘイルメアリーの機会が出来ただけで、「神頼み2連続」なんぞというものに頼るようなゲームプランにしてしまったベンチワークが最大の罪ではないかと疑問を覚えつつ声援したことを告白しよう。
実際、富士通はよくやった、と思う。ただ、ひたすらにただ、相手の入り方を見誤った事、常に先手を取られて心にゆとりがなくなった事、そしてキャッチアップ時の意思統一が出来ていない事、これらははっきり言ってベンチサイドの首脳陣が責任を取るべき事態だ。
毎年藤田さんの限界、という言葉を使っているが、常に後手を踏んでいるんだよね。
今季は#6神山が出られない、#30金が説不調、という中で、#17秋山が蘇ったという事で軸が出来てきた。けれど、プレーの異常な偏り(例えば毎試合2Q終盤に#17秋山に3~4連続でパスが行く、あるいは宜本兄弟の出番が偏りすぎている-選手の組み合わせによるプレーのオプションがない-など)は前以上にひどいものである。
ようは、攻撃に関しては藤田さんとのじゃんけんに勝てれば、なんとかなってしまう、という話になる。
攻撃は強化したかも知れないが、藤田さんのじゃんけんの負けが、守備側に響いている。守備側の指導者のてこ入れも必要なのではないだろうか。
とにかく、この殻を破ることは、チームの、ではなく、藤田さんの、なのだろう。
シーガルズは終盤に#83清水#32原を負傷で欠いた。それがライスにどう響くか判らないが、とにかく見事なスタートダッシュで相手を圧倒した。
それは、チーム全体が「こういうじゃんけんの勝ち方をしたい」という意思統一が出来ている、という事なのだろう。
多分富士通はKJかBJが外に廻るようにブロックを打ち、その内側(DEとDTのギャップ)にランナーを突っ込ませたかったのだろうが、先制し、ターンオーバーし、攻め込む事で心理的にその余裕を無くしたのだ、と思う。
点差以上に、試合運びが見事だったと思う。