2015年5月2日富士通スタジアム川崎第二試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
IBM Big Blue IB 9 0 0 0 9
アサヒビール・シルバースター SS 0 13 14 7 34
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 IB 4:48  #8小田倉22Yard FG    
1 IB 5:01  #24斎藤35Yard Int.Ret   #8小田倉Kick×
2 SS 0:38  #17ミルズ→#3ウィルソン13Yard Pass   #11戸倉Run×(スナップミス)
2 SS 11:48  #17ミルズ→#3ウィルソン 2Yard Pass   #11戸倉Kick
3 SS 2:30  #17ミルズ→#3ウィルソン19Yard Pass   #11戸倉Kick
3 SS 9:38  #17ミルズ→#3ウィルソン 28Yard Pass   #11戸倉Kick
4 SS 6:57  #12高松28Yard Run   #11戸倉Kick

IBMは全スナップを多川が受けていたが、末吉もいないし、完全に調整練習モード。と、酷評するのもレシーバーの落球率が凄かったから。ジョン・スタントンが五連続でキャッチ出来ないとかに始まり、終盤はスタミナ切れのせいか多川のコントロールが逆リードになりがち。結果として試合は自滅モーとという印象。

さてこの試合のメインはなんと言ってもシルバースターの話題の外国人QBマーション・ミルズ。なんだけど……。
最初のプレーでスラントに走り込もうとして滑って転んだ移籍外国人ウィリアムズが立ち上がろうとしたところに投げ込んでそれが胸に当たって浮いたところをインターセプトリターンTDされるという悪印象スタートであった事を差し引いたとしても、「うーん。なるほどそれほど話題になる訳じゃない選手かも」という印象(秋にはがらっと変わるかも知れない)。
というのも、基本ファーストチョイスがウイルソンで、次が戸倉。後は全く呼吸があってない。これってクラフトがスタントンばかりチョイスするのと同じ傾向だよね。
しかもクラフトが「どの手の位置からでもパスが出せる」肘から先のスナップで正確にコントロールするタイプなのに対して、ミルズは「肩を必ず回して投げる」上に「ボールのリリース位置が肩のラインで、かつ肩に密着している」かなり低い位置でのリリースばかり目立った。実際DLに一度ひっかかっているので、オービックあたりには通用しないかも知れない。
それよりも、シルバースターにとって嬉しかったのはRBの新人を試せたことではなかろうか。特に中央を攻めるのに適した#10柳沢は、身体が出来上がってプレータイミングになれたら、楔のプレーとして使いたくなる存在に見えた(以前ほど松崎や濱田が走れていないことも踏まえて、ダイブバックは必要)。また久しぶりに#12高松がいい走りをしていた(システムの違いもあるので学生時代ほど活躍出来ないかも知れないが、クイックプレーはやはり見事だと思う)。これでラインのコンビが出来上がれば……数は補強していないので、練度上げないとね。
昨年から回復傾向にあった守備は、この試合を見る限りは引き続きフロントの強化に成功して続伸しつつある。ただLBとDBのベテランが抜けた穴が今後どう響いてくるか。なかなか興味は尽きない。
でも、そういう意味じゃ、別にQBは安藤のままでも良かったんじゃない?
 

2015年5月2日富士通スタジアム川崎第一試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
富士通フロンティアーズ FF 3 3 14 0 20
オール三菱ライオンズ ML 0 0 0 7 7
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 FF 3:06  #11西村20Yard FG    
1 FF 6:37  #11西村23Yard FG×    
2 FF 10:45  #11西村19Yard FG    
3 FF 2:06  #20高野橋10Yard Run   #5納所 Kick
3 FF 8:32  #18出原→#81中村 17yard Pass   #5納所 Kick
4 FF 3:47  #5納所 50Yard FG×    
4 ML 6:11  #15谷口→#4田中 15Yard Pas   #87若松 Kick

試合的に言ってしまえば、両チームの攻撃の仕上がりの悪さが、まだ個人能力だけで打開可能な守備側との兼ね合いで、こんなんなりました的な試合でした。

特にライオンズ攻撃は、パスの精度が低い。かつラインがまだまだ発展途上で、特にランプレーで苦戦中。インサイドに楔を打てるプレーが弱いので(大抵はDLでライン処理されるので、LBがかなりフリーで動ける。その為パスラッシュもかげられてしまったりショートパスにカバーされたりしてしまう)。
しかしながら、この時期ではあるが、ライオンズの守備がかなりの猛威を振るっている。最終的には距離をそれなりに出されているとはいえ、途中まで要所を締めて善戦していた(3Q後半からスタミナ切れ+アジャストの結果だと思うが、次第に止められなくなった。)

逆に富士通は、一昨年のプレーブックに戻った感じ。平たく言うとインサイドのパスがない。インサイドのランは2人(高野橋と後藤)で回していたが、相手DLが頑張っているときは期待したほど進めず、となると一気に手詰まり感溢れてしまう(ゴードンなしではそうなるのか、という疑念すら沸く)。
敢えて定番プレーだけやっていた、という事も考えられるのだけれど、そりにしてもちょっとねえ、という印象が残った。
まあこれも、平本が日本代表用の練習をメインにしているとしたら、仕方ないかも知れない。
※久しぶりに宜本兄がフル出場。弟はリターナーのみ。そのへんも関係しているかも。

なお今回、引退したパンター吉田の代わりは強が務めていた(終盤から新人の納所が担当)。全般的に富士通のK/Pは高さが出せないと厳しいかな。
またオール三菱はキッカーの松山が引退したので若松が勤めていたが、今後ロングレンジをどうするのか見てみたいと思う。
※決め手を欠いたときにロングレンジの安定したキッカーがいるのは、チームにとって心強いし相手からしたらプレッシャーだから。