朝日新聞サイトより
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小説「マルタの鷹(たか)」の翻訳などで知られる翻訳家で作家の小鷹信光(こだか・のぶみつ、本名中島信也〈なかじま・しんや〉)さんが8日、膵臓(すいぞう)がんで死去した。79歳だった。葬儀は近親者で行い、後日「偲(しの)ぶ会」を開く予定。喪主は妻光子(みつこ)さん。
翻訳やミステリー評論を数多く手がけ、特にハードボイルドの分野で活躍した。評論集「私のハードボイルド」は2007年に日本推理作家協会賞(評論その他の部門)を受賞。作家としては故松田優作さんが主演したテレビドラマ「探偵物語」の原案者としても知られる。
作家のほしおさなえさんは長女で、批評家の東浩紀さんの妻。
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まあほとんどがどこかの通信社の配信記事コピペしたようなものなので。
この人の訳書はハメットの『赤い収穫』(ハヤカワ文庫)くらいかなあ。あ、原題は『Red Hervest』。創元の方の『血の収穫』の方が訳題としては有名かも(sというのも、ポケミスか何かで紹介されてから、ハヤカワは暫く刊行していなかったから)。
赤い収穫 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 143‐2)) ASIN/ISBN:
ダシール・ハメット |
血の収穫 (創元推理文庫 130-1) ASIN/ISBN:
ダシール・ハメット |
ぶっちゃけ、今でもこれ訳がわからない上に小鷹さんの硬い文体についていけなかったので、ハードボイルドの立ち位置を理解するには及ばなかったなあ(これは私が未熟だからである)。
この人の自伝がこちら。
私のハードボイルド―固茹で玉子の戦後史 ASIN/ISBN:
小鷹 信光 |
中でほんの僅かしか触れられていないのだが、テレビドラマ『探偵物語』の原案担当。ただ、DVDで見た限り、ほとんど松田優作の作品(工藤の造形の殆どが松田のアドリブから生まれている)なので、その評価を本人はよしとしていないと思うのである。
いずれにせよ、それまで詩人が中心になってリリックな文体で展開していたハードボイルド翻訳に一石を投じたんじゃないのかな? そういう評価をして上げてほしいものです。