この件については5/7にFaceBookのコミュニティに投稿があり、そこでOB氏が内情をある程度書き連ねた(SNSの特性を考慮して引用・リンクはしません)後から報知新聞の記事がYahoo!に配信されたんですが、第一報は報知だけでした。
リンク切れ、アーカイブ入りなどを考慮して記事を全文転記しますが、記事の著作権は引用元新聞社にある為、転載する場合はリンク元情報の明示をお願いします。
法大アメフト部・青木均監督辞任…数千万円使途不明金、不祥事引責か(2016年5月8日5時0分 スポーツ報知)
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大学日本一5回の名門、法政大アメリカンフットボール部の青木均監督(68)が辞任したことが7日、分かった。関係者らに6日付けで退任する意向を伝えた。青木氏はスポーツ報知の取材に「学生やOBから監督交代の提案があり、それを受け入れた」と説明した。
複数の関係者によると、今年に入り一部OBから青木氏らによる同部の運営方法を問題視する指摘があり、内部調査を実施したところ、現時点で数千万円規模の使途不明金や、ずさんな会計処理などが確認された。選手からも練習をボイコットする動きが出ていたという。事態を重く見た大学側も同部の会計について調査を始めた矢先の辞任劇に、関係者からは不祥事による引責辞任との見方も出ている。
青木氏は、大学からの調査や金銭トラブルについて「ない」と否定した。一部OB側は同部の一連の問題点について大学側に改善を求め、部会計の透明性の確保、体育会の予算などを統括する体育局の設置によるガバナンスの向上、米国人指導者の招へいなど複数の改革案を示している。
青木氏は正則高(東京・港区)、法大でプレー。その後は同大コーチとして3回の学生日本一に貢献し、2006年の監督就任時には初の連覇に導いた。12年の関東大学選手権優勝が最後のタイトルとなった。
青木氏は取材に「長く監督をしており、辞め時と思った。後悔はない」と話した。関東学生連盟の理事や、アメフトを小中学生らに教えるNPO法人の代表は今後も続けるとしている。法大アメフト部の後任監督には助監督の菅原伸一郎氏(58)が就任する見通し。
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続報以降は長くなるので畳みます。
なお、表示部分だけで判断される方の為にお断りしますと、私の個人的見解は「やっている。それも、倫理的にアウトな形で」であり「どんな言い訳もせずに全ての役職から退き、暫くアメフトから距離を取る事」以外の方法以外、全く受け入れられない事を表明しておきます。
その上で、言い訳に走ったことは見苦しい以外の何物でも無いと思います。
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法大アメフト部監督、部員にチクワ売りつける「強制に近いものだった」(2016年5月11日6時0分 スポーツ報知)
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大学日本一5回の名門、法大アメリカンフットボール部の運営費で数千万円の使途不明金が発生している問題で、監督を辞任する意向を示している青木均氏(68)らが練習後に部員らに対し、チクワや缶詰などを食事として数百円で売っていた疑いがあることが10日、複数の大学関係者への取材で分かった。関係者によると、仕入れ値と売値の差額分が使途不明金の一部となった可能性がある。青木氏は辞任理由について、金銭トラブルなどを否定した上で「運営上の問題はなかった」と話している。
大学関係者によると、青木氏から部員への食品購入は「強制に近いものだった」との証言も出ているという。部員が「食べたくない」として食品購入を断ると、青木氏の機嫌が悪くなることもあった。2014年ごろから、青木氏らが主導する形で缶詰、チクワなどを練習後に部員数十人に提供。仕入れ額を上回る額で1回の食事代として数百円を徴収したものの、領収書はなかった。「利益」は年間数百万円に上るとみられる。
不透明な金銭のやり取りについて事態を重くみた大学側は、6日付で弁護士や公認会計士、教授、職員ら7人で構成する同部の運営費に関する調査委員会を設置。帳簿の照合や関係者からのヒアリングなどを行い、6月末までに調査報告書をまとめる。法大の担当者は「調査終了後、公表するか検討したい」としている。
青木氏は7日、「監督交代の提案を受けた」として辞任する意向を表明した。同氏は正則高(東京・港区)、法大でプレー。その後は同大コーチとして3回の学生日本一に貢献し、06年の監督就任時には初の連覇に導いた。法大によると、正式な辞任の手続きはまだ終わっていない。
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※はっきり言ってこの見出しは報知の悪意というか底意地の悪さが透けて見える。何故「食品」でなくて「ちくわ」なのか。見識は疑われる。
法大アメフト部・青木監督「ずさんだった」と認めるも「使途不明金はゼロ」(2016年5月12日9時36分 スポーツ報知)
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大学日本一5回の名門、法大アメリカンフットボール部の監督を辞任する意向を示している青木均氏(68)が練習前後に部員らに対し、チクワや缶詰などを食事として数百円で売っていた疑いがある問題で、12日放送のフジテレビ系「とくだね!」(月~金・前8時)のインタビューに青木氏が応え「ずさんだった」ことを認めた。
自宅で行われたインタビューで部員への食品売り付けについて「強制ではない」と青木氏。しかし「嫌がっている部員もいたが、出来る限り食べるようには指示した」ことを認めた。
当初は自分で買いに行っていたという、うどんの原価は税込みで100円近く。ちくわは同80円。利益は部員1人当たり40円。年間数百万円に上るとみられていた利益はなかったものの、「ずさんだった」と認めた。
使途不明金についても聞かれたが、それに関しては「ゼロ」と否定した。
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まあねえ。正直言っちまえば三本目なんて誰が今時信じるか、な内容なので、限りなく黒に近いダークグレー。
そもそも利益が出てはいけないので、利益があるだけでアウト。ちくわにしろ缶詰にしろ、昔から駅で売ってるビールのおつまみな世界であって、今時スポーツ食事学が発展している中で、練習後の食事にちくわだの缶詰だのってあり得ないだろうに(プロテインならまだしも)。この時点で明らかに「狙っている」よね、と思う。
さらに言うと、練習後に゜食べさせる為の量から行くと「一人当たり」ではなく「一人一品当たり」の利益が40円とみるべき。
そうなると、例えば週4日の練習があり、都度購入3品購入したとしたら、一人当たり一日120円、だいたい活動日数180日(試験休みなどを含めてこんなもんかと思う)とすると21,600円。ところが法政の部員の数(マネージャーや主務などのスタッフまで含める)を90人とすれば、年間200万近い利益になる。
そうなると「年間数百万」という表現は打倒ですよね。
さらに仕入れを部費から出して支払いを自分の懐に入れたらどうなるか。3年間で数千万のして不明金という表現も妥当になる。
これで「ずさんだったけど俺無実」って言うのは、ベッキーが川谷絵音と「同じホテルに泊まったけど不倫じゃない」という主張を信じてくれ、と言うよりも誰も信じない内容。
おかしでしょ。これ、絶対にアウトでしょ。
二〇一四年から、という二本目の記事を読む限り、これは年金生活に入った青木氏が生活費稼ぎの為にやらかしたと判断出来る。現在68歳なので、2014年は66歳。つまり一般企業で定年延長しても65歳までなので、この年から年金のみの収入になったと考えるべき。
※青木氏はそもそも法政二高の職員(大森監督時代は法政二高の監督から助監督になった。その頃の記事による)。だいたい58~60で定年で、一般論からすると定年延長はない筈。場合によっては継続雇用になっているかも知れないが、一般的に62歳を超えた一般職員の延長雇用は、正規職員時の1/4程度と思われる。
確かに、昔から「コーチの会社の物を買う」という風習はあるからねえ。それにならったんだろうけど、これは完全にアウト。やっちゃいけない事だと思う。
ただ……この件の再発防止という意味で行くと、単に小手先の改革なんぞでは防げない、スポーツ指導員の地位という問題が大きくクローズアップされてしまうのである。(2に続く)