2022年9月4日富士通スタジアム川崎第一試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
 警視庁イーグルス LE 14  21 
 品川CCブルザイズ SB
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
2 SB 7:41  #27砂田9Yard Run   #96住谷Kick
3 KE 7:39  #50山口36Yard FG×(Block)    
3 KE 10:29  #42平澤 Fum.Rec(エンドゾーン内でファンブルリカバー)   #50山口Kick
4 KE 3:47  #50山口40Yard FG×(チップ)    
4 KE 8:47  #19齋藤→#11宇佐見7Yard Pass   #50山口Kick
4 KE 10:07  #81中嶋45Yard Run   #50山口Kick
  警視庁 ブルザイズ
1stDown(Run-Pass-Foul) 11(6-5-0) 9(2-7-0)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 29-133-1 20-33-1
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 19-12-0-127-1 30-16-2-123-0
Total(ATT-Yard) 48-260 50-156
反則(Att-Yard) 3-10 4-30
Punt(Att-Yard) 4-132 3-116
PuntRet(Att-FC-Yarrd) 1-0-0 3-1-0-8
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 2-0-35-0 3-0-40-0
Fumble(Att-Lost) 0-0 2-1
攻撃時間 25分57秒 22分3秒

前半と後半でこうも変わってしまうというのも「あるあるだけど見るのは珍しい」というか何というか……

まず前提として、両チームともDL、特に両攻撃ラインのTに対してDE/LBの力量差が如実であったという事。ここの対処をどうするかが試合の流れが変わった感がある。
まず最初に事態が動いたのは2Qのブルザイズから。
この日QBはエースの#3南竹ではなく(スタイルせず)新人の#19高橋。1Qはラン主体ながらパスがどこかおっかなびっくりな所があり、なおかつ両タックルから漏れる守備に混乱した所も見えたが、まずスクリーンを足がかりにリズムを掴むと、左右に動いてテンポを出す。
結果としてブルザイズは得点に成功した。
ところが3Qもそのリズムが維持出来ていた所に反則でダウン更新が出来なくなったあたりでケチがついた。

警視庁は後半からパス(とは言っても短めのアウトやバブルスクリーン)主体でリズムを作り出す。が、やはりスピードラッシュに来られると駄目で、最後にはFG失敗になる(※このへんは後で触れる)。
だがブルザイズも調子を落としてしまう。というか恐らく攻撃側のスタミナ切れが出始めたと言うべきか(後半、反則に巻き込まれたもの以外で負傷退場は全てブルザイズ。これにより特にラインの選手の迫力が消えた)。結果としてランが楔として機能せず、パント。
ところがこのパントが低く、エンドゾーン内で手に付かなかった。確かに警視庁のプレッシャーがきついのもあるが、慌ててしまったパンターがもたついている間に警視庁の選手が追いついて、パンターと絡み合うようにしてボールを奪い取ってしまう。
※一応、ダウンしたパンターがキープするとセイフティ扱いなので2点献上してブルザイズのキックで試合再会になるのでかなり不利ではあるから、同点止まりというのは正しい選択ではある。

前回のドライブでリズムが出てきた警視庁は、パスでストレッチした守備に対して楔のランが刺さった事で攻撃は進む(が、FG失敗)。
で、次のドライブで試合の潮目が完全に変わってしまった。
一つにはこのドライブ序盤でQB#19高橋が退いて#9福井に変わった事。福井は比較的小柄なのでポケットにとどまってのパスが不利になる傾向があったものの、彼自体は小気味の良いパスを投じていた。
が、ここでコーチ側が絶対の選択ミスをする。というのも残り5分弱で敵陣47Yardあたりで、4thパント体系になった。例えミスパントでタッチバックになっても同点であり、守備が頑張ればサヨナラ勝ちできる状況だったのに、何を血迷ったのかパンターにギャンブルで走らせてしまったのである。ずっとエッジが突っ込んできているのに、それやって成功すると思う? 結果ギャンブル失敗。

この直後に警視庁#19齋藤が#15恒吉に見事なロングパス(ロングは初試投な筈)を決め、敵陣6Yardまで迫り、ちょっと難産したもののパスで追加点を奪う。
こうなると次の攻撃でギャンブルせざるを得ないから、そこで止められてさらに追加点(リバースで一気に持って行かれた)を奪われてジ・エンドだった。

試合を見ている範囲で言うと
・序盤:両チームとも攻撃がまだまだフットボールしてない
・1Q後半~3Q前半:ブルザイズの#19高橋が試合に馴染んできてリズムに乗った。
・3Q~:警視庁守備が相手の攻撃に対処してきた
・3Q中盤~:ブルザイズのスタミナを奪いつつ警視庁の#19齋藤の肩が仕上がってきた
・4Q中盤~:ブルザイズ首脳陣が焦って判断ミスして試合が壊れた
という所か。
エース南竹不在という事が響いたかも知れないが、それにしても高橋も福井もX1Ariaレベルでは充分活躍できるレベルで、あとはコーチがどれだけ助けてあげられるかという所だろう。

警視庁はいつもの「立ち上がりの遅さ」に加え、キッカーにも問題が……
多分飛距離はあるんだと思うんだけど、角度が低い。だから相手に引っかかってしまうのだ。
そこはしっかり修正しないと、今後上位と戦う場合には辛いものがあるとおもう。