まず以下に展開される発言は
「ライスボウルは現行のままであるべきだ」ではなく
「今回の決定とそれを歓迎する思考プロセスがクソである」
ということを言いたいのであって、結論が「社会人対学生でなくなる」であってもその本質が「天と地ほど違う」事を理解してお読み戴きたい。
まずマスメディアの報道としては
・ライスボウルの行方(週刊TurnOverの宍戸さんの記事)
が第1報であった。
※その前日にTHE PAGEでライス批判記事が出たんだが、宍戸さんの記事の直撃喰らってろくな取材してないスポーツライターである事がバレたですね。
その後追いで1/7に最初に報じたのが日刊スポーツ
・現行のライスボウル消滅へ 実力差顕著で新方式協議
これを受けてSNSで関西学生ファンが「ライスボウル廃止」と大はしゃぎしていた訳だが……
・ライスボウル、学生と社会人の対戦終了へ 実力差、安全面を考慮―アメフット(時事通信)
・ライスボウル、対戦方式を変更へ 社会人と学生との力量差が顕著に(共同通信)
・現行の「ライスボウル」今年で幕、実力差を考慮(読売新聞)
・ライスボウル現行方式変更へ 09年立命大V最後に12年連続社会人勝利/アメフト(サンケイスポーツ)
・アメフト「ライスボウル」開催方式変更へ 社会人と学生の体格・実力差開き(毎日新聞)
ちなみに主催に名を連ねている朝日新聞は1/7時点で報道なし……
見よこの温度差。印象操作以外の何物でも無いぞニッカン。
恐らく日刊は大阪本社の記者の記事だと思うのだが(Yahoo!の配信が朝5時である事から、関西学連関係者からのリークがあり、他紙の通信社配信を待たずにフライングした可能性がある。ちなみに朝日新聞社および同資本系列の日刊スポーツはライス主催に名を連ねているだけでなく朝日新聞社杯・日刊スポーツ新聞社杯を送っている)、明らかにミスリードを誘うタイトルであり、そんなに親会社に道連れで金出すのが負担だったのかよと勘ぐる状態である。
ここでミスリードされてはいけないのは
・現在1/3に東京ドームで、日本協会が主催しているライスボウルという試合は消滅しないし廃止もされない
・日本選手権という看板の試合が廃止されたという報道は何処にも無い
・実力差があるというのに社会人対学生の試合の一切を禁止するという報道が何処にも無い
という点である。
個人的にはこれにより「アメフトの普及は大幅に後退した」と思っている。出したタイミングも最悪であれば書き方も最悪である。
いや確かに「学生と社会人の実力差が開いた事は競技として発展した結果である」という意見はある。あるのだが、世間一般は堂思うか?
この発表を読んだ知人から言われた一言
結局、有力校が駄々こねたらゴネ得になるんだ
というのが私の心に深くふかーーーーーく突き刺さっている。
いや、私説得してもその知人説得しても意味ないのよ。言われて反論できないもの私。説得できる自信ないもの私。
何故なら現行方式に否定をしたのは関学の鳥内さんと小野さんだけで、ちゃんと関西学連の中で協議した結果の上申では無くこの数年の個別メディア露出による同調圧力によるものだもの。
規模が小さい協会だから目立つし、さらに甲子園ボウルに関わる関西学連のゴネっぷりがどれだけ悪印象だったのか判っていない。
本来、この件に関しては秋季シーズン前に発表され「2021シーズンからこうなります」と詳細な説明があって初めてゼロベース評価だったのだ。後手を踏んだ挙げ句に「批判されてこっそりカードを切った」みたいな方法で、一体何が説得力なのか。
そしてSNSやヤフコメで見る限り、おおよそ生産性に貸せる老害ファンの懐旧的な歓迎コメントが持つ意味を少しでも感じて見て欲しい。そこにあるのは「社会から切り離され新規参入が発生せずシュリンクしていく市場」ではないか。
つまり、打つ手が間違った上に見せ方も不味かったし、議論の方向性もベクトルも、大凡普及という方向にそっぽを向いた内向きの議論だったと言わざるを得ないのである。