これは関東学連のサイトにあったプレスリリースです。
【プレスリリース】全日本大学選手権の新方式について
まず勘違いしている人が居ると思うが、「日本学生連盟」は統括団体では無くて、連絡運営会であるという事を押さえておきたい。(長くなるから畳むです)続きを読む
は?という人がいると思うが、これは「ライスボウル開催にあたり、社会人側の窓口と学生側の窓口、そしてライスボウル開催の窓口をそれぞれ作る」という意図から発生している団体構成によるもの。
その後、日本協会は「国際試合に派遣する選手の統括窓口」機能を付加され、社会人協会は「実業団リーグ」と「東西社会人リーグ」の統合を図った結果、単一統括団体となった訳であるが、学生は長くその機能を休眠させていたようなもので、日本アメフト60周年記念大会の春のトーナメントに関西学生が拒否った件や、W杯日本開催時に「春シーズン5月以降自主縮小(実際には関東と社会人は全休)」していた他地区を無視して関西だけ通常日程で実施したりと、統制という立場から言うと程遠いのが実情。
恐らく今回の改正は伊角さんが学生協会理事長(兼日本協会常務理事)への道筋がついた事で2019年から動き出したのではないか、と勘ぐっている。
だからあくまで「横の繋がりを維持する連絡会」に統括機能はないし、そこでオープンにするような仕組みがない、専属人員もいない、というのが実態だと思う。
※これは「大政翼賛的に統括機構が作られた」団体と「独立独歩で雨後の筍のように出来て来た団体を水平方向にまとめる」事の違いで、どちらが正しいというものではない。
さて。今回の場合特筆すべきは「歪でファンにも不評だった西日本の山組が是正された」ことと「原則地方開催」の2点である。(この経緯の考察もとっても長いの上に「関西学生マンセー」な人はとっても不快だとおもう内容なので畳むよ)続きを読む
これは伝聞なので正確では無いが、この歪な山組の根幹は東海・北陸学生の「関西2部とのプレーオフ傘下で関西リーグ1部を介して甲子園を目指す」姿勢と、中四国連盟と同地区在籍チームの関西学生3部参加に関わる「人的な問題」に起因していると聞いている。
以前から「西の山から1つ東に移動すればいいのに」という声は多数上がっていたのにそれが出来なかったのは、1つには「関東が2ブロック制度だった事で試合数の均衡が保てていた」というのがあったのだが、費用負担の問題とリーグ再編の問題が絡んで関東1チームになった所からおかしな話になった。
ぶっちゃけ話、西日本の山がより歪になったのは、「関西2位が参加する」事になってからである。
※連盟の公式発表を鵜呑みしている方から以下の意見を否定する声が届いているが、それははっきり言ってしまえば表層しか見ていないという事である。
と言うのも、関西学生リーグ最終節の観客動員が激しく落ち込んだ(2万人割れ)2014年秋シーズンから問題視されるようになったのである(これ、新制度採用時に報道されているからね)。この為2016年シーズンから2位チームをトーナメントに入れて「関西学生代表決定戦を盛り上げよう」と試みたのだが、2017年シーズンと2018年シーズンに至ってはどっちも1万人割れ、テコ入れをして3位校まで入れても2019年シーズンも1万人に至らず、であった。
これは「西日本選手権の放映権が売れなかったから」という公式の理由を鵜呑みにしたら成立しない理論である。だって元々売って(東だってテレビ局に販売してない)。つまりどう考えても「関西学生王者ょ決める試合を盛り上げる為に必要な施策」という報道時の関係者コメントの方がよっぽど信頼出来る話である。
※ついでに言うと、この「関西だけ参加チームが増えた」事を、東の社会人の会場では「関学救済システムでしかない」と言い切った人が多かった事を伝えておく。くぼたさんはその意見には否定的だけれどね。
いやね。結果としてこの施策は失敗だったんですよ。誰がどう見ても失敗だったんですよ。
何故に失敗だったかというと、「甲子園の主導権は関西学生が握る」と「関西学生が関東学生を招待する図式になる仕組を堅持する」思想が強すぎた事が問題な訳ですよどうあがいても。
その為に「関西学生がトップ集客でなくてはならない」という過去の成功を引きずったまま暴走的改悪の沼に足を突っ込んだままだった、という事なのよこれ。
※あくまで「そう考えた方が理解しやすい」という話、ね。
ところがなまじ拳を振り上げてしまったもんだから、関西学連の拳の納めどころがなくなってしまったのよ。
平たく言うと「すんません間違ってました。てへっ」って言う事が出来ないほどのツッパリかましてしまったものだから、その手を収める事が出来なくなっておろおろしていた、と取った方が状況としては判りやすいのね。
何せ関東並列2ブロックのあり方について、関西学生ファンや関西学生出身記者によって陰に陽に嫌味かまされた上に、改革案を某老監督(敢えて名を伏すが、物故されている。なお、篠竹さんではない)にぶっ潰された関東学生が、何故に関西の都合に振り回される必要があるのだろうか。ねえA新聞のSさん。
※関西の申し出を蹴ったという話も耳にしている。
では今回の変更はどうして発生したのか。
恐らくスポンサー新聞社の変更があったのではないか。
これは2022年シーズンにならないと判明しないが、少なくとも2021年甲子園ボウルの公式サイトの動きがとても鈍重(いやはっきり言って無気力)だった事と、ライスボウルから朝日新聞の撤退(2020年シーズンの第74回まで朝日新聞社と共同主催・系列の日刊スポーツが後援だったが、2021年シーズンの第75回から朝日新聞社が外れ、後援に読売新聞社と日刊スポーツ社がいる形)が何らかの影響を与えているのではないかと思うのだ。
(注記:元々Xリーグ秋季リーグも朝日新聞との共同主催だったが、2021年から朝日新聞が外れている)
そもそも甲子園の全日本化についても全国放送が無くなった事(全日本の冠にすれば、というのがNHKの条件だった)とスポンサー(当時はパナソニック)の意向があったから関西が折れたのであって、その際に甲子園の主管を関西学連に任せるという譲歩をして関西学連の面目を一応は保ったのである。
それと同じことが今回あったと考えれば、歪な山型を廃止する際に大見得を切って二進も三進もいかなくなった関西学連首脳部のメンツとプライドを保ったまま、「外圧に負けたんだからしゃあないじゃん。次の改革でもうちょっと都合のいい方向に舵切ればいいんだし」と言ってなんとか収める事が出来る、という図式だったと思えば、とっても納得しやすい状況なのである。
そもそも今回の山型と開催地の考え方、ラグビーの選手戦に近い思想なのである。大学ラグビーは朝日新聞が関与しているので、そういう方向に行くのは想像に難くないのだけれど。
さて、今回の山型の裏に見え隠れする10年後の姿について。
まず2024年に向けての素案は存在していると思われる(恐らくAB案で準備されている)。
そのうち、採用されるであろう案について、またその後の発展的展開について想像してみよう。
- まず、関東1部と関西1部が2チーム(1位と2位)の参加となる。(2024年以降)
- 全日本学生選手権(≠甲子園ボウル/呼称と開催場所は変わるかそのままかは別の問題)の開催日を1/3とし、その前の試合との間は2週間以上開ける。(2026年以降。併せて日本選手権試合のライスボウルを2月に移動する)
- 関東1部と関西1部が各3チーム(1位~3位)が参加する(2030年度以降)
- トーナメントの試合間隔を1週間に再設定し、シーズン開始を9月下旬にずらす。(2032年以降)
図にするとこうなります。
3.の場合、準決勝を関東・関西で実施する事を前提としているので、原則としてその地区のチームが試合に出る事を優先させる案にしてみました。
なお、地域チームについては移動距離はともかく、開催地は前年勝利によって順列を決定する事で、山の左右を動かす事で考えて見ました。
ここまで行けばいいんですが、どうなることやら。