2022年9月3日富士通スタジアム川崎第一試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
 電通キャタピラーズ  DC  7   3  24 
 富士フイルムミネルヴァAFC  FM  21 
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 DC 2:28  #18エリス→#80河波27Yard Pass   #6廣田Kick
1 FM 7:23  #12鈴木→#22桑原129Yard Pass   #3安達Kick
2 DC 11:39  #18エリス→#80河波1Yard Pass   #6廣田Kick
3 FM 2:32  #12鈴木→#7別府19Yard Pass   #3安達Kick
3 DC 6:09  #30遠藤3Yard Run   #6廣田Kick
4 FM 10:46  #12鈴木→#22桑原6Yard Pass   #3安達Kick
4 DC 12:00  #6廣田31Yard FG    
  電通 富士フイルム
1stDown(Run-Pass-Foul) 16(6-9-1) 20(7-12-1)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 23-151-1 25-104-0
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 27-15-1-180-2 35-23-0-251-3
Total(ATT-Yard) 50-331 60-355
反則(Att-Yard) 3-25 4-23
Punt(Att-Yard) 4-156 4-148
PuntRet(Att-FC-Yarrd) 2-0-3 3-1-0
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 4-0-72-0 3-0-53-0
Fumble(Att-Lost) 0-0 0-0
攻撃時間 20分1秒 27分59秒

スタッツ的には富士フイルムが優勢なのだが、見ている方としては逆に感じてしまう。それは「守備としてダメージが残るビックゲインの数の差」だと思う。
まず、富士フイルム側は前半に「ちょっとした事で」ランで大きなゲインを連発されてしまう。
これは上がりが早いLB陣がOL/WRにピックアップされると、その後ろがパスカバーに割かれていてタックラーがいなくなってしまった事に起因する。これはサイドスクリーン/バブルスクリーンの時にも同様の結果となり、前半三回のTDドライブにおける敵エンドゾーン前(一回はインターセプト)侵入は全てこの展開であった。
今度は後半。新QBアーロン・エリス(※Xの場合、外国籍は名-姓と姓-名の両方の記載を認めている関係で、どっちが姓か確定できない)がチームに噛み合いだしてから中央DB前へSBを走り込ませることでロングゲインが出る(これが3Qの得点ドライブに寄与している)ようになり、最終的にはこれが痛手となって試合のペースを富士フイルムが握ることが出来なかった事になる。

では富士フイルムはどうやってここまで試合を自分サイドにたぐり寄せたのか。
そもそも試合序盤では「フィジカルでは電通の方が上」という認識であった。実際ちょっとでも甘いタックルでは止まらなかったし。
でもそこを「驚異的なスタミナ的な粘りと練り上げたゲームプランと即応力」で「チームとして相手を押し込む」事に成功したのである。
惜しむらくは前半に#2堀の外へのランを封じ込められてしまった事(多分#29山田と同じプレーを入れて、両者遜色ない走りを展開させたかったのだろうが、たまたま堀の際にOLが押し込まれて走路をふさがれてしまった。それ以降堀の魅力である直線的にギャップに突っ込むランも止められがちになった)、及び元来のエースRB#21廣澤と大ベテランのパワーバック#33井岡が不在であった事で、ちょっとだけ前半の手札が弱くなってしまった事だろうか。
それ故に後半パスターゲットとして#7別府#11小山#85森へのパスが決まっていた訳だが。

これだけ拮抗した試合を見れたのは僥倖であった。ただ、やっぱり観客が500人切っているというのはどうもね……