久保田の勤務先は完全週休二日ではないので、部門によっては夏休みがありません。
(生産部門のようにメンテナンスと節電の為に数日工場を停止する部門もあれば、暦通りの休みに近づけようとする職場もあり。ただ、管理部門が工場と一緒というのは戴けないのだが)
ところが今年は、春先の「入札参加資格申請の怒濤の嵐」の都合で、振り替え予定の休日出勤が未消化で残っていた事と、会社の方針で一時帰休を実施する事になった関係で、トータル4日の休みを取ることが出来ました。
※但し、法的趣旨から見ても一時帰休の間は自宅待機です。また、何故か役員レベルで話が食い違っている事態もあって、不公平になりそうな感じがしますけどね。
とはいえ、日頃からの妙なストレスとか仕事のストレス(今やっている仕事が正解のないパズル状態だという事です)などで、バテまくっていた訳です。
そんなこんなで、「キンッキンに冷えたお茶をカパッと飲みたい」という欲望に負けてステンレス製の保冷水筒を買いまして。PCのでそれでグヒグビ飲んでいたら……。いきなり土曜の深夜というか日曜早朝というかに、胃が激しく気持ち悪くなりまして、戻してしまいました。
冷たい物で胃がキュッと閉まる事で負担が増した上に、水分ばかりだから胃酸が薄まるんでしょうね。
で、まあもともと「大掃除しよう」「サーバのOS上げよう」だったのが予定変更になってしまいました。
それで、何もすることがないのは癪なので、ちょっと出かけてみました。ちなみに17日です。
なお、14日に車の12ヶ月点検があったので、14日は出かけていません。15日と16日は近くに出来たPCデポの偵察に(Atomマザー用のケースが1つ欲しかったが、予算の都合で諦め)
前々からうちの母が「みんな良かったって言うからさあ」と勧めてくれた、埼玉県さいたま市大宮の鉄道博物館に。
続きを読む
で、ぶっちゃけ言うと「良かった」のは入ってすぐしばらく。このエリアの半分くらいでげんなり。
基本として「JR東日本の施設」なんですわ。滅茶苦茶厳しい言い方すると、鉄道博物館ではなく「JR東日本鉄道関東本社展示遊園地」ですわ。
たとえばここに展示されている車両の中に「寒冷地仕様」が1つもない。気動車か一台もない(ガソリンカーはある-正確にはかなり離れた所に1台だけあったが、あの扱いは酷い)。
転車台をモチーフにしていながら、機能的な配置になっていない。ドカドカッと詰め込んで、三階建て吹き抜けで空間を演出しちゃったもんだから、厳しい言い方をすれば「思ったほど密度がない」。結果として何を展示しているかいまいち判らない。
その他の展示も小学生向けだよね。大人のいる場所じゃなかった。
行った時間が悪かったのかもしれないが、食事が取れなかった。日食レストランは常に長蛇の列(でも座席が空いているという事は……推して知るべし。エキナカのサンディーヌExpress見習え)、駅弁は完売。
ジオラマは交代制(2時間に1回の解説付き運行実施のため)でこれも入れず。シミュレーターは大混雑、お子様にお譲りイタシマス
※だが、SLについては「釜焚きシミュレーター」もつけていいんじゃないか。
正直、青森の青函連絡船保存展示に比較して、まるでときめかない。どうしたことだこれは、と思っているうちにふと気付いた。
ああそうか、こいつら、死んでるんだわ。剥製なんだわ。各地の静態保存された車両なんかとも違って、ここは墓場に近い場所なんだな。
感覚的にわかりにくいかも知れないけれど、息吹が感じられない。屋内展示だからどうこう、というんじゃない。単純に、ここの設計した人たちの感性が「剥製を展示してふんぞり返っている成金」なのだよ。
屋内展示だとしても、たとえばヨーロッパの駅舎(突端型)を模して設計しておけば、規模的にも「1番線から6番線まで」に「1ホーム4~5両を配置」してホームからのぞき込むようにして展示すればかなり「生きた感じ」がするのだ。
ハナから「蒸気機関車置くから転写台が生えるね」とかいう出来の悪いジオラマを作ってしまうからメリハリがなくなってしまうのである。
そんなこんなで、あっという間に萎えてしまいました。
それじゃ面白くないって事で、大宮に戻った……のではなく、埼玉新都市交通を乗りつぶしました。
なんか大宮駅の構造が面白かったので(大宮駅新幹線橋脚下でUターンする)。
さらに時間が余ったので、もうこうなったら行くしかないでしょう。
埼京線乗って、ゆりかもめ乗って。
いやあ、いいですなあ。
で、ふり向けば
おおっ!
そうです。お台場のガンダム様です
ただ時間が悪いのでどうなるか不安なんですよね。
不安的中。携帯のカメラが相当頑張っていますが、色が逆行でまるで出ませんでした。
この後角度を変えながらふらふらしていると、「動くまであとどれくらいですか」と聞かれました。
首が動くのと、霧を吹きます。※1時間に1回、でしたか。
霧は肩・胸部エアインテーク・脚部から出ます。
何が一番面白かったって、最初に首が(右前を向いていたのが)左を向いた瞬間の「おおおおっ」というどよめき。
個人的には何の感慨もなかったのですが。
(ちなみにファーストガンダムは小学4年、だったか)。
でもぶっちゃけ言います。ファーストガンダムで秀逸なメカデザインなのは全てジオン軍のモビルスーツです。ガンダムにはデザイン的に秀逸な面はありません。ザクやドム、ズゴックの方が秀逸です、間違いなく。後のシリーズでファーストガンダムの劣化コピー的なデザインの主役モビルスーツを見るたびげんなりしてしまうのは、「白塗り五月人形が出しゃばるな」という思いからなのでしょうねえ。
この日見た展示は、平たく言うとどちらもバーチャルなんですよね。
鉄道博物館は、「昔こんなのがったんだ」という図鑑の知識を振りかざす父親が多くいたこともあって「バーチャル・レトロ」だった訳です。ましてやマイカー世代以降の親・祖父母が子供の手を引いている(ひどい所ではオジイチャンがソファで寝ていたり本読んでいたり)所を見ると「懐かしいと思う出発点が既に虚構」だったのではないかと。
それに対して「あり得ない筈の物」ガンダムを作っちゃった訳で、バーチャルがリアルに転換して懐かしさを生み出す訳ですから。
ま、お台場ガンダムを見て感じたのは「ああ、2話でセイラさんが掌にのるシーン、寸法ミスってる」ですね。実物サイズを見て、掌に大人の女性は乗れないがよく判りました。
と、こんな感じの夏休み。あと1日ありますが、呼び出し喰らわないよう祈るのみです。