まあぶっちゃけ、両チームとも去年がピークのチームだったと思うので、そこからの変化をいかに捉えるかという所がキモだった訳で、今年は結果として関学がかなりの割合で前年割れしたという結論ですね。

甲子園の時と比較しても、なあんか余所行きの試合していたような気がしてならないんですよね。

それもそのはず、公式スタッツで見てもラン回数（スクランブルを含む－サックはどうなんだろう？）で１７回｡比率で２４％以下。距離に至っては48ヤードだ。
このいびつな状態で、勝てるとは思えない。
※いや、いびつでも駄目という事ではなくて、効果的ではないという意味で駄目なんです。

対してシーガルズ。パス成績見ても、成功率が「いつものシーガルズ」でない事は見て取れる。で、ここぞと言うときにロングパスが通ったのは、基本として効果的な攻撃が出来ていたからである。

その決定的な違いとなったが、ラン。強烈なパスラッシュに対抗すべく２Ｑ右オフタックルを狙い続けた事で、相手の陣形が崩れてしまったのである。
※恐らく相手エンド#1が負傷明けであった事で、パスラッシュに特化していたのではないだろうか。さらに、サポートかる選手も、原ならストレートに走らない（彼の特色は一度詰まってからのバウンズアウトにある）、古谷ならレーンに忠実、という想定でやっていたのではないだろうか。それが、原がストレートに突っ込んだことで混乱した。混乱したところで対策が遅れ、徐々に守備の精度が落ちていく。
その為に攻撃のスタート位置が悪くなり、かなり切羽詰まった攻撃になり、楔のランプレーを打ち込めないまま無理なパスを狙わなくてはならなくなった、という感じ。

あと、ふと思い出したのは、だいぶ昔になるけれど「早い段階で先にスペシャルプレー出すと、そのチームは負ける」法則。
関学最初のパントの時、恐らく気がついて大橋さんがタイムアウト入れた（後の人は「過剰反応」と言っていたが、これは大橋さんが正解だと思う）後、裏をかいてパントフェイクパスに行って、パスは成功したが反応されて止められた所。
多分。タイムアウト入れたということで「これは相手が読み切ったから、警戒されたんで辞めよう」と判断する裏をついた、実に策士の面目躍如なプレーなんだけど、でもダウン更新ラインは守られちゃった訳で。ここでケチがついたのかな。

ただ、忘れちゃいけないのは、シーガルズ攻撃ラインがパスの時、かなり菅原にプレッシャーを感じさせてしまっていた事。そして菅原がかなり投げあぐねていた事。
逆に関学攻撃ラインがサポート含めて齋藤に時間を作っていた事。これは、絶対に評価されていい事である。
つまり、関学は今回、一点のほころびからチームの機能が廻らなくなり、それが結果としてこういうことになっただけなのだ、という事である。