幾つかの問題が1つの事から複数派生してしまってことで論点がすっとぼけたことになっているので、個人的な感想を。
1.まずそもそも「芸術」の祭典として芸術監督が適切な人選だったのか
いやそもそも津田大介という人は、ネット中興期において「ネットの話題に詳しく体制的に整理して記事にしてきたライター」さんであって、芸術の世界を監修するに足る治験があったとは思った事は一度も無い。
従って彼が国際芸術祭全体を監修する立場として選んだお歴々はその責任を取らねばならないのであって、そもそも「トリエンターレ」たる芸術祭を主管する資格がないという事を理解して、全員その人を降りるべき(通常展示が終わった後にきちんと総括してからね)。
(以下畳みます興味が無いなら無視してください)
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2.見てもないのに展示物の写真を見ただけで騒ぐなネトウヨ
いやこれは自称作家のH田さんに言っているんだが、併せて内覧前にたきつけた全員が久保田は嫌いなんだよね。
※ちなみに「慰安婦像」は日本における俗称で、作品の正式名称は「平和の少女像」なんだよね、世界中で。ここに突っかかった人は「学術的な会話が出来ない人」人です。つまり国際的には「いわゆる慰安婦像」という括弧付き、日本内では「慰安婦像(正式名称「平和の少女像」)」な訳(実質は同じだが、国際的に正しいのは慰安婦像ではないという事)
H田氏は「折りたたみスマホ」のニュースの時もサムソンが出す商品を見て「なんで日本の新製品を紹介しないで韓国の製品を」とか言ったけど、だってそもそも「折りたたみ可能な液晶を利用した製品」を日本のどのメーカーも出せなかったという事を無視しているのだよね(そもそも液晶パネルで日本に価格的にも技術的にも国際競争力が無いんだから仕方ない)。
まあそれは置いておくとしても、まあとにかくA本とかいう自称政治ジャーナリストが身もせず「昭和天皇の写真を焼いた」とか言ってネットニュースに流れて来るのは笑った。これはYahoo!雑誌の『創』で篠田さんが指摘しているように「そもそも昭和天皇の写真をコラージュした芸術作品に対して、特定個人が実力行使で破棄を試み、裁判で「焼き捨てるためにやった」と言った」という事を利用した作品、なのである。つまり焼かなかったらそもそも不敬、焼いても不敬、というたぐいの作品なんだが、別に宮内庁からクレームがないんだよね、元の作品。
こういうものは「展示意図の説明を読んでから言え」なんだよね。それをしていないからなんかもう、最初から読むに値しないのよ。
3.意図を説明しない芸術監督の愚行
いやさ、Twetterでからまれたからって、勢いでイキッてかみつくバカが。前は「何故それを展示したのか。制作者の意図を100%反映させたものではない」と明言しなかったのは何故なのか。
そもそもこういう人に総監督たる資格はないよね。
4.一番ダメダメなのは河村市長と吉村府知事
愛知県の大村知事の言動は「パトロン」として正しく「行政に関わる法律論」として間違っていない。
そこに対して公人の立場で全く関係の無い立場の首長である河村たかし(そもそもこの人は「自分がなんかの親分になりたい」として立ち回って国政で泡沫候補だったのに、名古屋市長に鞍替えした程度の人である。政策的なポリシーも人望もない人がどうしていまだに市長やってられるのか不思議だ)が公文書で意見する(県主催なので市が公的に何かを言うのはおかしい。あくまで私人レベルでボヤく程度でなくてはいけない)なんて事はあってはならない。そこは大村知事の言うとおりである。目立とうジジイが出過ぎただけなのである。
ところがそこに吉村大阪府知事が乱入した。いいかい、あくまで「個人のつぶやき」が市民レベルを動かしたなら大村さんもあさこまてやらなかったのに、あろうことか外部の人間が主張の立場で喧嘩に介入するなどとは、小学生の悔過みたいな物だ。
いやさ。そこまで「法律論と行政思想」という噛み合わない議論だからいいだろう。
問題は、「放火予告で展示を中止した」に対して、予告社の1人が(そもそもああいう電凸かますバカが1にんな訳がない)捕まった程度で「再開してください」とか「判断に興味がありますので」などというツイッターをタレ流すんじゃねえって言うの。
「じゃあ、我々が思う『シン・表現の不自由展』をやってみるからなんとか言ってみい」くらい言ってくれれば良かったのにね。言わなかった時点で「ああ、だから維新は国政や広域ではダメな連中なんだ」って思えて仕方ないのよ。
素直に言うけど、だいたい現在のネトウヨ系って、いわゆる「失われた10年」あたりで「新しい働き方」に踊らされてた世代でしょ(つまり久保田の少し上・バブル世代から「終身雇用だけが働き方じゃない」ってフリーターしたり契約で渡り歩いたり転職繰り返したりしていた連中。およびバブル時代で分不相応に青田買いされたいい所入ったのにバブルはじけて冷遇された世代。ちょうど今40~60くらい)。
実感として昭和天皇って、最初に手術されるまで俺らの世代では存在感無かったよ。あの手術後の一般参賀の挨拶で「いいおじいちゃん」感出ただけでさ。
この世代の一つ前のインテリは、学生運動による影響で天皇制に反感持っているか無関心かどっちかだったし(久保田の従兄弟複数名がこの世代)。この世代の人は今のネトウヨほど天皇不可侵視してないのよね。
だから、ネトウヨの言うほど「天皇陛下の……」なんて大上段に振りかぶった時期なんて、戦後においては殆どないんだよ。その時代感の中で過ごしてきた久保田としては、A本氏のような言い回しは「お前の妄想だ」と言ってしまいたいのである。
まあ、人の好き好きのレベルなんだけど、結論から言うと「そもそも津田大介を国際芸術展のキュレーターにした時点でアウト。かつ今後日本で国際芸術祭は二度と相手にして貰えない」って事。