202311月9日富士通スタジアム川崎第二試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
 胎内ディアーズ TD  7  10   0  17 
 オール三菱ライオンズ ML  14  31 
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 ML  2:37   #5ギブス→#89長岡14Yard Pass  #8木村Kick
1 TD 7:37   #24川村7Yard Run  #14青木Kick
2 ML 1:34   #25中野1Yard Run  #8木村Kick
2 TD 4:49   #9加藤→#88樋之本5Yard Pass  #14青木Kick
2 TD 9:17   #14青木22Yard FG  
2 ML 11:36   #5ギブス→#7土屋7Yard Pass  #8木村Kick
3 ML  4:11   #5ギブス→#84奥瀬40Yard Pass  #8木村Kick
4 ML 1:25   #8木村25Yard FG  
  ディアーズ オール三菱
1stDown(Run-Pass-Foul) 14(9-5-0) 18(2-16-0)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 23-157-1 25-80-1
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 27-12-3-158-1 28-20-2-316-3
Total(ATT-Yard) 50-315 53-396
反則(Att-Yard) 5-20 7-53
Punt(Att-Yard) 3-109 4-138
PuntRet(Att-FC-Yarrd) 3-0-41 2-0-13
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 6-0-116-0 4-0-81-0
Fumble(Att-Lost) 1-1 0-0
攻撃時間 21分25秒 26分35秒

いやなんというかその。
今季のディアーズを象徴する試合だったなあと。
スタッツ的にそんなに差が無いんだけど、インターセプトもファンブルロストも地味に響く内容で、後半に相手がアジャストしてしまうと打つ手がなくなるのも大きいし。
何より記録のあるレシーバーにエース級の名前が無い(つまりは怪我などで層が薄い)から、現在の台所事情では厳しい試合だったのだろう。
逆にオール三菱はよく堪えた。何に堪えたのかというと、じれったさに対してである。
実際の所、前半はギブスのキープを多用したけれど、相手が食いついてくれると2Qから徐々にキープしなくなる。だが相手もしっかり食らいついてくるという中で、無理をしたくなるじれったさがあったにもかかわらず、自重した。
決して無謀な事はしなかったのが勝因だろう。

ただ、現状のデプスではかなり来季は厳しいので、何らかの対策を-特にOLの層の厚さをなんとかしないと厳しい-講じないといけないだろう。

ディアーズは、もうこれはフットボール・スタミナの問題。1試合通じて肉体的精神的かつ知略的に相手を圧倒する力が備わらないと駄目だろう。厳しいなあ。

202311月9日富士通スタジアム川崎第一試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
 電通キャタピラーズ DC 10 
 富士フィルム海老名ミネルヴァAFC FM 10  17 
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 DC 6:16   #7山本 20Yard FG  
2 FM 5:40   #12鈴木→#84バンデューセン 16Yard Pass  #94大野Kick
3 FM 11:46   #97大野25Yard FG×(Block)  
4 DC 3:27   #30遠藤4Yard Run  #7山本Kick
4 FM 9:43   #29山田1Yard Run  #94大野Kick
  電通 富士フイルム海老名
1stDown(Run-Pass-Foul) 9(1-7-1) 13(1-11-1)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 20-51-1 21-38-1
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 26-13-1-163-0 30-17-1-227-1
Total(ATT-Yard) 46-214 51-265
反則(Att-Yard) 6-41 4-34
Punt(Att-Yard) 4-158 4-157
PuntRet(Att-FC-Yarrd) 3-1-0 4-0-25
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 3-0-47-0 3-0-64-0
Fumble(Att-Lost) 2-1 0-0
攻撃時間 21分53秒 26分7秒

色々あって1Q最終盤から観戦。
見たところからすると、どうしても今期の富士フィルムが抱えていた弱点であるOLが相手DLに勝てない問題が出ていたようで、あっさり電通DLにやられてQBがプレッシャーに晒される事態に追い込まれていた。
ところが2Qにハイプレッシャーの裏に、桑原のアクロスが決まってから流れが一変した。ここからQBに対するプレッシャーが届きにくくなったのである。
たたみかけるようにTDとFGを奪い、試合が少しだけ富士フィルムよりに流れた。
ここで注意をせねばならないのは富士フィルムのタイムアウトの入れ方。途中スポッターが「うちこんなに積極的に使って大丈夫なのか」と呻いていたが、とにかく守備で「ここぞ」という所でタイムアウトを入れて、恐らく普通ならドライブされても次のダウンに対処する可能性に賭けるところを、乾坤一擲の守備で止めてしまった所だ。
そこが電通との大きな違いになった。

無論電通が無策だった訳では無く、4Qにハイプレッシャーから無理投げを誘って敵陣深くでのインターセプトに結びつけ、とこで得た攻撃権をTDに結びつけたのだから。
しかしそれで揺るがなかった富士フィルムの胆力が上回ったというところだろう。
また電通は要所での反則が頂けなかった。相当荒いシーンがあったので注意して欲しい。

ともあれ、両チームともにベースであるラン攻撃を封じられた中でどれだけ辛抱強く自分たちのスタイルを通したかという所がキモだったように思う。

あとさすがに、ゲームクロックとプレークロックの不具合で時間が無駄に流れたのは勘弁して欲しかった(ゲームクロックは審判員さんの操作ミスもあったのかね?)

2023年11月26日富士通スタジアム川崎第一試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
 オール三菱ライオンズ ML 10  24 
 PentaOcanパイレーツ MP
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 ML 4:53   #5ギブス 3Yard Run  #8木村Kick
1 MP 12:00   #47水村 37Yard FG×  
2 ML 4:33   #8木村 43Yard FG×(Block)  
2 MP 10:48   #23渡邉 46Yard FG×   
3 ML 10:35   #5ギブス→#18多田 17Yard Paqss  #8木村Kick
4 ML 4:45   #8木村19Yard FG  
4 ML 11;26   #5キブス→#89長岡11Yard Pass  #8木村Kick
  オール三菱 パイレーツ
1stDown(Run-Pass-Foul) 16(6-9-1) 8(5-2-1)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 30-136-1 21-51-0
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 18-14-0-186-2 21-9-1-64-0
Total(ATT-Yard) 48-322 42-115
反則(Att-Yard) 4-15 4-25
Punt(Att-Yard) 1-33 3-103
PuntRet(Att-FC-Yarrd) 1-0-2 2-0-1
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 1-0-33-0 5-0-83-0
Fumble(Att-Lost) 1-1 0-0
攻撃時間 26分56秒 21分4秒

平たく言うと「西澤の一人負け」な試合でした。
両者強固な守備を持つ(実は失点はエリア3位/X1全体でも6位のパイレーツとその一つ下のオール三菱)為に徹底した守備戦になるかと思ったら、4Q出だしまでそういう試合だった。
※最後のTDは、パイレーツ側が時間を流せば発生しなかった。タイムアウトを取ったことでTDプレーに切り替えたもの。つまり取るべき時に得点していれば点差は17-10だった可能性が残る。

でだ。今季のパイレーツは春先に#3柴田という凄い選手が入った事でランに軸が出来た、と思って見ていたのだが、途中からキャリー数が激減してしまった。怪我とか色々あったんだろうという予想はつくのだが(ツープラトン組んでいた草野が安定して良かったから目立たなかった)、西澤のパスが不安定で……
多分「自分でなんとかしなくては」と指先に力が入りすぎているのか、やたらボールがお辞儀をしたりターンボールだったりしていて、とにかくレシーバーとの呼吸が合ってなかった。
そういう意味で「西澤の一人負け」という小表現を使った。

逆にギブスは相当辛抱強くプレーしたと思う。とにかくリードしていたという事が心理的に有利に作用していたのか、負けたときによくある「責任感強く自分で何とかしよう」という動きが少なく、またRBを適切に使って負荷を軽くして来た。
その結果、追加点を取ってからぐっと楽になった感じがした。

ともあれ、パイレーツは殻を破れなかった。得点力不足という事をキャプテンが言っていたが、多分そこじゃない。攻撃の厚みみたいなものが足りなかったのだと思う。
勿体ないチームだと思う。
どうも「守備が安定すると攻撃が出ない」「攻撃がはまっているときは守備が出される」を繰り返しているような10年間だと思う。
そういう意味では継続性の問題とも言えるだろう。

ライオンズは、この決して厚くない選手層でよくここまで来たと思う。

2023年11月25日富士通スタジアム川崎第一試合

 

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
 富士ゼロックス海老名ミネルヴアAFC FM 14  24 
 警視庁イーグルス KE 14 
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 FM  5:10   #94大野43Yard FG×(Block)  
1 FM 7:01   #12鈴木→#3安達 25Yard Pass  #94大野Kick
2 FM 3:05   #3安達 48Yard Punt.Ret  #94大野Kick
2 FM 9:03   #12鈴木→#22桑原 47Yard Pass  #94大野Kick
2 KE 12:00   #19齋藤→#15恒吉5Yard Pass  #3長洲Kick
3 FM 10:50   #94大野 31Yard FG  
4 KE 6:51   #19齋藤→#15恒吉9Yard Pass  #3長洲Kick
  富士フイルム海老名 警視庁
1stDown(Run-Pass-Foul) 9(2-7-0) 13(4-9-0)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 18-25-0 28-81-0
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 23-14-0-181-2 33-15-1-140-2
Total(ATT-Yard) 41-206 61-221
反則(Att-Yard) 4-22 4-10
Punt(Att-Yard) 5-157 3-100
PuntRet(Att-FC-Yarrd) 3-0-48 3-0-7
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 2-0-14-0 5-0-134-0
Fumble(Att-Lost) 0-0 1-1
攻撃時間 22分31秒 25分29秒

いつも後半にエンジンがかかって相手を圧倒する警視庁にとって、この日の前半3TD奪われたのはダメージが大きかった。
そして、ギャンプルの仕掛け時が悪すぎた感じもする。

結局警視庁の失点は
・ファンブルロスト→パスでTD
・パントが短かった→パントリターンTD
・インターセプト→CB千切られてパスでTD
・パントが少し短くて警視庁陣からスタート→FG
と、なんかのミスが絡んで流れが変わってしまった点にあるのと、その潮目を逃さずしっかり攻めきった富士フィルムのしたたかさ+勝負強さにある。
警視庁は
・1Q敵陣のパントフェイクランが失敗して4thギャンブル失敗
→返しのドライブを凌ぐも、その次の攻撃のパントでリターンTD
・4Q敵陣5Yardからのギャンブル失敗→ただしこの返しの攻撃のパントが短くて、警視庁は次の攻撃でTD
という2つのギャンブルの仕掛け時に疑問が残るが、この日の齋藤の出来とラインの強度(多分オール三菱戦での負傷が引きずっていた可能性大)に問題があったと言えるし、逆に富士フィルム守備が凄く仕上がっていた事も意味している。

つまりは双方持ち味を存分に出し切って戦った好ゲームだったという事である。

2023年11月19日横浜スタジアム第二試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
 富士通フロンティアーズ FF  0  10 
 東京ガス・クリエイターズ TC  3
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 TC 7:49   #7高橋 49Yard FG×  
TC 11:28   #7高橋 27Yard FG  
2 FF 1:33   #28香川 1Yard Rum  #5納所Kick
3 TC 3:14   #7高橋47Yard FG×  
3 FF 8:00   #5納所29Yard FG  
  富士通 東京ガス
1stDown(Run-Pass-Foul) 17(8-8-1) 6(1-5-0)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 37-118-1 14-30-0
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 20-15-0-167-0 25-11-1-180-0
Total(ATT-Yard) 57-285 39-210
反則(Att-Yard) 4-35 4-40
Punt(Att-Yard) 3-105 3-109
PuntRet(Att-FC-Yarrd) 1-0-8 2-2-0
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 2-0-15-0 3-0-24-0
Fumble(Att-Lost) 1-1 0-0
攻撃時間 28分38秒 19分22秒

今現在チームのデプスチャートが充実しているのが富士通とパナソニックである事は間違いないだろうけれど、これは「全体練習日数が他チームより1日多いから」ではなく、エースが君臨している最中に次の世代を育てる文化が出来ているから、なのである。
※富士通はこれが構築されるのにブラット・ブレナン引退後どれだけ迷走したか。特にレシーバーとLBがね。

それが遺憾なく発揮されたという試合ではある。というのも自慢の外国人カルテットでスタートしたのはサマジー・グラントだけ。ジョー・マシスが最終盤2プレーほどはいったが、他にもスターター級が何人が休んでいるし、三宅が負傷して途中から出られなくなったし、まあ高木が出てないし。キッキングもキックオフは早々に坂本にスイッチしてた。
それで、この結果である。

確かに東京ガスのパス守備は凄かった。凄かったが故に無理せずランを軸に攻めた。野沢を軸にそういう攻撃に仕立てた。
今季ライズ戦であの壮絶なパス守備を魅せたのと同じように、この試合の東京ガスのパス守備は見事だった訳で。逆にラン主体となった時に要所でランが止められず時間を消費してしまった訳だが、守備の方法論としては凄く魅惑的な仕上がりしていたのである。
それこそパントのホームランスナップとかロケットファンブルとか、いいプレー沢山有ったのよ。前節の対IBM戦のスタッツ見たら判るでしょ。
問題は攻撃。
多分今季2試合目の登場であるティヴァカという話だが、いやいやいきなりいきなり加藤やノアにドッカンとパスを通すのよ。やばかったよマジで。
でも得点出来たのが、富士通ホームランスナップ(公式記録ではギャンブル失敗)した時だけというのが原因で。
それはやっぱり星野・森分という素晴らしいRBを生かし切れないOLの問題かも知れない。
いやさそれこそQB若林で良くない?

ただ、守備は整って来た。バックフィールドも揃ってきた。東京ガスは来季に言い補強をしてしっかり仕上げてきたら、凄い事になりそうな予感がする。

富士通は次節、今回お休みした面々が戻れるかどうかだな。

2023年11月19日横浜スタジアム第一試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
 IBM Big Blue IB 10  24 
 ノジマ相模原ライズ SR 13  21 
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 IB 4:25   #11福岡 44Yard FG×  
1 SR 5:16   #6パランデック→#1ヴォーン55Yard Pass  #37佐藤Kick
1 SR 11:42   #6パランデック2Yar Run  #37佐藤Kick×
2 IB 8:06   #10ヴィラモンテス 1Yard Run  #11福岡Kick
3 SR 4:58   #42小林8Yard Run  #6パランデック→
 #84吉田 Pass
3 IB 7:33   #21平松 23Yard Run  #11福岡Kick
4 IB 3:48   #10ヴィラモンテス→#40スタントン22Yard Pass  #11福岡Kick
4 SR 10:56   #37佐藤64Yard FG×  
4 IB 12:00   #11福岡56Yard FG  
  IBM ノジマ相模原
1stDown(Run-Pass-Foul) 20(7-13-0) 16(6-10-0)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 32-104-2 28-95-2
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 36-23-1-251-1 32-16-0-230-1
Total(ATT-Yard) 68-355 60-325
反則(Att-Yard) 2-17 2-15
Punt(Att-Yard) 3-112 2-56
PuntRet(Att-FC-Yarrd) 1-0-0 20-0-1
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 3-0-75-0 4-0-95-0
Fumble(Att-Lost) 1-1 0-0
攻撃時間 25分55秒 22分5秒

いやーーーーーーーーーーーーーーーー
偶々IBM側で見ていて(次の試合が富士通で、同じサイドだったから)次第次第に熱狂に巻き込まれていった凄い試合だったですわ。
※ライズ側に居ても同じだったと思う。

試合は正直言って、政本とパランデックのどちらが先に調子に乗るが、だという風に思っていたが、IBMはヴィラモンテスをメインに据えてきた。
こうなるとちょっと様相が変わり、パランデックが調子に乗るのが早いかヴィラモンテス対応でライズ守備が疲弊するのが先か、という話になる。
実際は、チームの仕掛けがラン主体でありながら、吉澤頼みになったライズのランが機能するかどうかという局面で、実はチームのラッシングリーダーであるパランデックのスクランブルは機能しなかった(我慢したのかな)に対して、ヴィラモンテスのアクロバティックな動き(動いてからパスというのもある)と平松の計画的なランが機能的に出たIBMの方が相手に嫌な攻撃だったかも知れない。
実際、ライズの得点は最初のTDを除くとファンブルリカバー(ライズ陣49Yardから)とインターセプト(IBM陣31Yardから)で、敵陣での2回のギャンブルなど腑に落ちない(パントの方が良かったと思うんだ2回とも)点からも「消耗しては勝てないから、なんとしでもここで取り切ろう」という焦りのようなものを感じた。
考えてみればライズ最後の攻撃は見事なものだったのだから、焦らなくても良かったのにと思う。
これは後半からパスレシーバーへのカバーが厳しくなってきたせいもあるのだろうが、3Q途中からレシーバーへのパスが決まらないのがプレッシャーになったのか。
翻ってIBMは新人の糸川が後半の軸となり、それによってスタントンや鈴木が空くという構造で、そこにヴィラモンテスの動きが加わることで最後まで引っ張って行く余力があったという事か。

試合後ネットで「駒を揃えることとデプスを揃える事は違うんなだな」という発言を見た。実際1本目に負荷がかかっていたライズと、選手層に余力があったIBMの差、というのもあっかも知れない。
※これはここ数年のガルズにも言える。突出した1本目に依存することで、才能有る控えの芽が出ずに引退してしまうケースも少なくない。
それにしても、56ヤードFGはしびれた。

2023年11月11日海老名市陸上競技場第一試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
 富士フィルム海老名ミネルヴァAFC FM 14  20 
 PentaOcanパイレーツ MP
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 FM 6:45   #94大野34Yard FG  
2 FM 0:08   #12鈴木→#25秋山 15Yard Pass  #94大野Kick
2 FM 4:09   #12鈴木→#11小山 5Yard Pass  #94大野Kick
2 FM 10:03   #94大野47Yard FG×(Block)※1  
3 FM 9:18   #94大野 22Yard FG  

※1;スクリメージの内側でブロックが発生し、真上に上がったボールが守備チームに確保・リターンされそうだった為キッカーがボールをはたき落とす「不正なバッティング」が発生。非常に珍しい反則でプレー開始地点から5ヤードの罰退でロスオブダウン。

  富士フイルム海老名 パイレーツ
1stDown(Run-Pass-Foul) 14(6-8-0) 10(1-9-0)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 26-77-0 13-3-0
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 28-19-0-241-2 30-17-1-133-0
Total(ATT-Yard) 54-318 43-136
反則(Att-Yard) 6-30 4-31
Punt(Att-Yard) 1-44 5-203
PuntRet(Att-FC-Yarrd) 1-0-2 2-0-7
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 1-0-24-0 5-0-88-0
Fumble(Att-Lost) 0-0 0-1
攻撃時間 30分46秒 17分14秒

どうもパイレーツは人的に不備(怪我や体調不良)でもあったのかと思ったくらいであった。
まずランプレーなんだけど、今年はエースが柴田でツープラトンの草野が距離を稼いでいた感があったのに、柴田がプレー(アライン)したのって数える程しかなくて、しかも後半に固まっていた。結果というか、軸となるランプレーが機能しなかった。
そして相手守備に序盤パスがカットされていた。だいたい2Q終盤のキャッチアップ攻撃あたりからギアが上がってきたが、もしこのギアのまま序盤から行っていたら……(いやでもそこに至る過程でアジャストされたらそこはそこで言っちゃうんだろうなあ……)ま、バランスが悪かった攻撃が、リズム感狂わせたわな。
富士フイルムは自チームが後半失速する事を理解していたか、序盤から攻勢に出ていた。通常後半からRBローテーションに入る大ベテラン井岡が序盤からガンガン入って来て、逆に堀が後半からのローテーションになった。これは結構守備が攪乱されたし、序盤からフロントの圧を予見してRBへのヒッチパスを織り込んだり、パイレーツ守備で数少ない欠点であるディープパスへの対応のまずさを突いたロングパスと、そこから引き目になった所へのスラントなど、多分今季最高の出来だったと思う。
後半盛り返して攻めるパイレーツ攻撃を仕留めた(特に4Qに3連続QBサックとか、すげえ!)守備と言い、もう文句ないでしょう。

ただ、まだパイレーツの入れ替え戦は目があるのだ。
パイレーツは最終節のオール三菱に勝つ事。
で、警視庁が富士フィルムに勝つと、5勝でパイレーツ・富士フィルム・オール三菱が並ぶんだけど(この場合警視庁が1位)
・直接対決で互い1に1勝している為得失点差
・現時点で富士フィルム+4(確定)パイレーツ-20オール三菱+16なので、パイレーツが17点差で勝てばパイレーツ2位
ってパターンがかろうじて残っている。
※詳細は別途掲載します。

試合前セレモニーでは、地元海老名高校の吹奏楽部のファンアーレ演奏が、結構テンション爆上げで良かったです。あれは警視庁の隊歌に比する爆上がり曲でした。
それにしてもこのタイミングで税務署のe-tax告知とマイナンバーカードアピールが入るとは思わなかった。

2023年11月5日横浜スタジアム第一試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
 富士通フロンティアーズ FF 22  14  43 
 IBM Big Blue IB
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 FF 3:05   #15野沢→#4グラント 15Yard Pass  #13高津佐→#29林Pass
1 FF 5:22   #15野沢→#85松井 5yARD Pass  #5納所Kick
1 FF 8:20   #15野沢→#2ニクソン13Yard Pass  #5納所Kick
2 FF 1:58   #21三宅 2Yard Run  #5納所Kick
2 FF 10:47   #50海﨑 90Yard Fum.Ret  #5納所Kick
4 FF 8:30   #28香川1Yard Run  #5納所KICK
4 IB 10:21   #2政本→#81糸川19Yard Pass  #11福岡Kick
  富士通 IBM
1stDown(Run-Pass-Foul) 22(11-10-1) 12(5-7-0)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 36-165-2 22-52-
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 21-17-3-215-3 34-17-2-138-1
Total(ATT-Yard) 57-380 56-190
反則(Att-Yard) 2-5 5-38
Punt(Att-Yard) 0-0 4-148
PuntRet(Att-FC-Yarrd) 2-1-56 0-0-0
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 1-0-12-0 5-0-171-0
Fumble(Att-Lost) 1-1 1-1
攻撃時間 27分18秒 20分42秒

去年から政本の試合への入りがグダグダだったんだけど、この試合もそう。結局手駒は豊富なのに攻撃で軸が作れないから攻め手に欠ける。相手の出来によるがハイパワー攻撃で相手を上回る事が求められる(かつ手駒が揃っている)チームなだけに、リズムの緩急がとれずに手詰まりになったという感じしかしない。

翻って富士通は、高木が全休して野沢に大半を託して、この結果だ。控え選手が相手トップ選手と互角に渡り合える貴重な経験が出来てしまった訳で。

正直、SNSで選手が妙なアオリを入れて悪目立ちしちまったIBM、目立つところや目指す所が違ってないか? もっとこう、ピリッと出来ない?

2023年11月4日MKタクシーフィールドエキスポ第二試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
 エレコム神戸ファイニーズ KF 10   13 
 アサヒビール・シルバースター SS  0 
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 KF 9:46   #16谷川 41Yard FG  
2 KF 7:08   #5ピンデル→#24白神7Yard Pass  #16谷川Kick
2 KF 10:21   #16谷川 47Yard FG  
3 SS 12:00   #10安藤→#83林 14Yard Pass  #4谷川Kick
4 KF 7:33   #16谷川21Yard FG×  
  エレコム神戸 アサヒビール
1stDown(Run-Pass-Foul) 14(4-10-0) 10(3-7-0)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 29-49-0 22-62-0
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 24-18-0-166-1 19-11-2-156-1
Total(ATT-Yard) 53-215 41-218
反則(Att-Yard) 4-35 3-42
Punt(Att-Yard) 3-116 4-141
PuntRet(Att-FC-Yarrd) 3-0-8 2-0-2
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 2-0-47-0 3-0-50-0
Fumble(Att-Lost) 0-0 0-0
攻撃時間 27分0秒 21分0秒

まあシルバースターは試合途中でロックレイが故障したのでその分割り引くべきなのかと言う気もするが、そうなるとシーガルズ以上に層の薄さ(実際交代交代で出ているバックの数ばシルバースターの方が多いから、そこで「経験不足」とは言えないと思う)を感じてしまう。
※遠征であるが為に参加していないメンバーもいたとは思うが。

そういう意味でこの試合、ファイニーズにあってシルバースターに無かったものは、敢えて言うと「狂気」みたいな何かだと思う。
同等の戦力(スタッツを見れば判るように)の場合、そこに入る「ティースプーン一杯程度の狂気の差」っていうのかな、そういう点で差が出たというか。
既にトーナメント出場を決めているシルバースター(勝っても負けてもこの日の第一試合のどっちかと当たる)と負けると順位決定戦出場が決まるファイニーズとでは温度差があったかも知れないけれど、やはり「狂気」の差というべきだと思う。

2023年11月4日MKタクシーフィールドエキスポ第一試合

  1Q 2Q 3Q 4Q Total
 パナソニック・インパルス PI 14 
 オービック・シーガルズ OS
Q TEAM TIME  PLAY  TFP
1 PI 3:10   #8石内→#80レイモンド 4Yard Pass  #16佐伯Kick
1 OS 11:35   #12山﨑 33Yard FG  
2 PI 11:46   #16佐伯 22Yard FG×  
3 PI 11:57   #12荒木→#80レイモンド 4Yard Pass  #16佐伯Kick
4 OS 11:05   #17クルカ→#85ハフ 18Yard Pass  #29李Pass×
  パナソニック オービック
1stDown(Run-Pass-Foul) 13(6-5-2) 13(2-10-1)
ラン攻撃(ATT-Yard-TD) 33-136-0 16-18-0
パス攻撃(ATT-Comp-INT-Yard-TD) 17-9-0-107-2 32-22-0-237-1
Total(ATT-Yard) 50-243 48-255
反則(Att-Yard) 4-45 6-44
Punt(Att-Yard) 4-215 5-227
PuntRet(Att-FC-Yarrd) 5-0-45 1-0-(-8)
KickOff(RetAtt-FC-RetYard-TD) 2-0-22-0 2-0-21-0
Fumble(Att-Lost) 0-0 0-0
攻撃時間 23分1秒 24分59秒

いろんな言い方が出来るかもだけど、個人的には「安全策に走ったガルズ、淡々と勝利への執念を燃やしたインパルスの前に自滅」という印象。
実はみんなが褒めているインバルスのパント。3回シーガルズ陣1Yardでデッドだったんだけど、このうち2回はリターナーがキャッチを見送った結果(フェアキャッチで取っていれば20ヤード付近だったと思われる)だし。
したがって攻撃開始位置が異様に自陣深い状況で、李卓に頼り切った攻撃を展開するとこうなってしまうという展開で、攻守均衡した力を持っている筈の両チームでこれたけランの成績が違うのは、やはり余裕の無さが出たという事なのではないか、と勘ぐってしまう。
なので、やはり自滅と言っていいんではないか。特にコーチ陣が及び腰だったという感じがする。